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横顔の描き方!横顔が失敗する10の原因を知ろう

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描いても描いても、なかなか納得する横顔が描けないとき。一応描けるけど、何か変な気がするとき。じつは、だいたいがこの10個の原因のどれかをやってしまっているんです。原因をチェックして気をつけながら、男女の横顔の描き分けやあらゆる角度の横顔など、いろいろな横顔にチャレンジしてみましょう。

横顔が失敗する10の原因と改善のポイント

当てはまる事をしていないか見直して修正してみましょう。きっともっと魅力的な横顔になりますよ。

画像を見て、当てはまる事はないかチェックしてみましょう。

頭の形が円に近く丸みがありすぎる

顔のアタリに円を描くので、ついついまん丸な頭の形にしてしまいがちですが、これだと人形のような不自然な横顔になってしまいます。

【Point】よく観察すると、頭は横長の楕円状で、もっとよく観察すると意外と角ばっている事がわかります。楕円状なのは頭蓋骨を模型や解剖図で観察すると分かりやすいですし、角ばったところは実際に自分の頭を触ってみるとよくわかりますよ。

鼻と上唇のスキマが全く無い

人の顔は鼻と唇の間にスキマがありますが、ここってなんとなく描くのが照れ臭いんですよね。省略して鼻と唇をくっつけて描くのも悪くはないですが、なんとなく古臭い印象になってしまいます。

【Point】思い切って少しだけスキマをつくった方が意外とナチュラルな印象になりますよ。どうしても描くのが照れくさかったら、線を繋げず離して描いてもOKですよ。

口が真っ直ぐで上唇と下唇の形が全く同じ

ただ唇部分を尖らせるだけだと綺麗な横顔にはなりません。口の線も真っ直ぐ入れすぎるとギャグ漫画のようになってしまいます。

【Point】上唇はカクッと上向きな形に、下唇は上唇より気持ち大きく丸くぽってりした形に描くと自然な唇になります。口の線も真ん中の溝を意識して段差を入れるとさらに良くなりますよ。難しければ溝の部分の線を途切れさせて描きましょう。

鼻から顎にかけてが縦に真っ直ぐ

鼻、唇、顎にかけての形のデコボコを綺麗にしても、縦に真っ直ぐ下ろしてしまうとしゃくれてるように見えてしまいます。

【Point】ここのラインはナナメにすると綺麗に見えます。

顎の形を意識していなくて直角に近い形

顎ってしっかり描くとしゃくれた感じになってしまいそうでついつい省略してしまいたくなりますよね。実は顎をしっかり描いた方がスマートで綺麗な印象になるんですよ。

【Point】一般的にも顎がしっかりしている横顔は美人と言われており、変な話ですが整形手術で人工の顎を入れるくらいです。顎をしゃくれない程度に前に突き出させて、先もカクッとさせましょう。わかり辛ければ頭蓋骨の模型や写真を参考にすると良いですよ。

顎と後ろの首の付け根の高低差が無い

首の付け根の位置は髪の毛で隠れてしまうのでわかり辛いですが、意外と上の方にあります。骨格標本を見るとわかりますが、頭の骨の縦の長さは顔の表面の約半分しかありません。

【Point】頭の骨の形を調整して、後ろの首の付け根が上の方になるようにしましょう。見た目だけでなく、首の軌道も自然になるので、キャラの動きも生き生きとしますよ。

耳の位置が適当になってしまっている

真横を向いたとき耳の位置は中央の位置にきます。そこからやや正面を向いたり後ろを向いたりすると耳の位置も変わっていきますが、そういった意図は無く、真横を向いているのに耳の位置をズラしてしまうとチグハグな印象に。

【Point】耳の位置は顔の向きと連動するので、どこに描くかは適当に決めず、真横なら耳は中央を基本に、そこから顔の向きを変えるなら耳の位置も一緒にズラしていくようにしましょう。

目の形が正面顔と同じ

横顔に描く目はひとつだけですが、正面顔の目と同じ形だと不自然な印象に。

【Point】目も横から見ると形が違って見えます。黒目の形だって変わっちゃいます。イメージとしてはくし切りにしたレモンの皮の形。くし切りレモンの皮側をいろいろな角度から見てみると、イメージを捉えやすいですよ。

眉毛が目より後ろにきている

横顔の形にばかり気を取られて眉毛の位置まで気がまわらなかったりしますが、眉毛が目より後ろにくるととっても不自然な印象になってしまいます。

【Point】その原因は眉と目の段差。眉毛は目よりもボコッと出ているので、目よりも前にくるのが自然ですよ。

首から胴体にかけてが真っ直ぐすぎる

横から見た体を描くとき、形はあっているはずなのに何か変?と思ったなら、それは首から胴体にかけての角度が真っ直ぐすぎるからかもしれません。

【Point】首はやや後ろ方向に、胴体はやや前方向に傾いています。描くときに頭の重さや体を支えている事を意識すると良いですよ。

横顔の形を失敗せずに描くための方法とは?

いろいろな失敗の例を上げましたが、そもそも失敗し辛くするにはどうしたら良いのでしょうか?その1番の方法は顔の形をきちんと立体的に把握する事。断面図を意識すれば横顔になっても形を捉えやすくなって、どのようなラインを引けば良いのかが自然と見えてくるようになります。

写真を見たり、実際に人の顔を観察したり、自分の顔を触ったり…。色々な方法で顔のデコボコをしっかり頭に入れて、断面図をパッと思い浮かべられるようにしておくと良いですよ。

横顔を描いてみよう!描く手順とポイント

実際に横顔を描いていきましょう。丸を描いたら顔の面をくっつけて顔のサイズや角度を決めます。画像を参考に、首、肩、耳、エラ、顎…と、順番にそれぞれのパーツのだいたいの位置を決めましょう。これをアタリにして描き込んでいきます。



できたアタリをもとに、最初にご紹介した改善ポイントを意識しながら横顔を描き込んでいきましょう。

ツムジや生え際、分け目を意識して髪の毛を描き入れたら、余分な線を消すように仕上げをして完成です。

男女や年齢で横顔を描き分けるポイントは?

男性と女性、子供と大人、全て同じ横顔の形だったら変ですよね。描き分けの1番のコツはあるポイントを変えることなんです。

そのポイントは、鼻のスタートライン。おでこを通り過ぎてググっとヘコんだ所の、鼻先へ向かって盛り上がっていく、始まりの部分です。



鼻のスタートラインが目よりも上にあると男性的な横顔になります。大人っぽい綺麗系の女性や中性的な女性もこの位置です。

鼻のスタートラインが目と同じ高さだと可愛らしい女性的な横顔になります。中性的な男性を描くときもこの位置にすると良いですね。

鼻のスタートラインがさらに下の目の下瞼と同じ高さにもってくると幼稚園?小学生くらいの子供の横顔になります。少年も少女もこの位置です。

あとは女性なら丸みあるラインにしたり、男性なら角ばらせたりと、それぞれの特徴を加えていけばバッチリですね。

いろいろな角度の横顔をマスターしよう

真横から見た横顔だけでは表現が単調になってしまいます。真横だけでなく、やや正面寄りの横顔や、後ろ寄りの横顔もマスターしておきましょう。横顔に少し角度をつけるなら、まず耳の位置を調整します。目の位置や唇の形、首のつき方に注意して描きましょう。

ここからさらに、もう少しだけ正面向きにした顔、「斜め顔と横顔の中間…“やや横顔”の描き方をマスターしよう」も合わせて見るのがおすすめです。

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