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色々な角度の目の描き方!横顔やアオリ&フカンもアタリから解説

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キャラクターを描くのに大切な目。正面やナナメ向きは良い感じに描けるのに、横顔の目や、横顔に近い角度のついたナナメ向きの目。さらにアオリやフカンの目となると、アレ?なんか変?今回は色々な角度の目の描き方をアタリのとり方から丁寧に解説していきますよ。

角度がつくと難しい!?目の描き方のよくある失敗例

描き慣れない角度の目、描いてみたけどなんか違和感?まずはよくある失敗例をチェックしてみましょう。



まずは横顔の失敗例。目の位置もおかしくないし、瞳もちゃんと前に向いているのに、どこを見てるのかわからない違和感だらけの目になっちゃってますね。

次にアオリ。鼻の位置をグイッと上に持ってきてそれっぽさを出しているのに、ちょっと上を向いているだけに見えてアオリ感が薄いです。フカンでも同じ事が起こりがち。

そして角度のついたナナメ顔。違和感があるのはもちろん、左右の目のサイズが違っちゃってます。



でも大丈夫。いくつかのポイントを意識すれば失敗なく描けるようになりますよ。横顔や角度のついた目、アオリやフカンの目を描くためのたった2つのポイントをチェックしましょう。

目のシルエットをチェック!葉っぱ型よりも〇〇〇型

1つめのポイントは目のシルエットです。目の形を葉っぱ型で捉えてる人が多いですが、実は葉っぱ型よりも失敗しづらくなる型があるんです。その形とは……?



ズバリ。プリン型です。

理由は、台形のように角ばっていた方が、角度が大きく変わったときに目の頂点の位置や瞳の位置を捉えやすいからです。

葉っぱ型のように丸みある形だと、どこが中心で、どこが1番高い位置なのかがぼんやりしてしまいます。プリン型だと、中心と1番高い位置が明確です。



そのプリン型を描いた紙が顔にペッと張り付いているのをイメージしてみてください。

厳密には眼球は丸く瞳もやや膨らんでいるので正確ではないのですが、そんな複雑な事は慣れてから考えればOK。まずはザックリとシルエットを捉えるところからはじめましょう。

どうでしょうか。顔に角度がつくと、目のシルエットも大きく変わる事がわかりますね。実際に紙にプリン型の目を描いてコップやペットボトル等に巻き付けてくるくる回してみても良いでしょう。角度によってシルエットが大きく変化する事を観察できます。

目の位置をチェック!目尻は必ず〇〇の位置

目の位置はここ!という目安がわかっていると、目の場所がおかしくてバランスの悪い顔になった、なんて事がなくなります。角度のついた目をどこに描いていいかわからなくなったり左右の大きさがバラバラになりやすいなら要チェックのポイントです。



1番にチェックするポイントは耳のはじまりの位置。耳のはじまりの位置と目尻の位置は同じ高さにすると間違いありません。これはアオリやフカンでも目の位置を迷わなくなるので、是非覚えておきましょう。

次に顔の中央。この中央の線を基準に左右の目頭までの幅を取ります。ちなみに角度がつくとパースがかかってこの幅はギュッと狭まります。

絶対ではないけれど頭に入れておいた方が良いのは、目頭と眉頭の位置が同じであること。ちなみに眉毛は堀が深いほど目より前に出るので、顔に角度がつくと眉毛の目と少しズレます。後ほど詳しく解説しますね。

仕上げに、目尻から耳までの距離が近くなりすぎないように右目も左目も同じだけスペースを取っておくと失敗し辛くなります。目の大きさが左右違って描いてしまうなんてことも、こうして目の幅と位置を決めると失敗しなくなりますよ。

色々な角度の目を描くためにアタリをとってみよう

色々な角度の目を描くときの、アタリのとり方を解説します。まずは基本。正面ナナメから角度のついたナナメ向き、横顔までを描いてみましょう。

ナナメ顔のアタリのとり方はコチラも参考にしてみてください。

斜め顔と横顔の中間…“やや横顔”の描き方をマスターしよう



それでは目のシルエットや位置のアタリをとりましょう。

顔の輪郭を描いたら縦の中央線、横の中央線を描き入れます。この、横の中央線が耳のはじまりの位置になります。

目のサイズを迷いそうなら、目尻と目頭の位置も縦線で入れてしまいましょう。これだけでどのアングルを描いても左右の目のサイズがバラバラになりません。



アタリでつけた目のシルエットと位置を意識しながらペンを入れます。

角度のついたナナメ向きは鼻に隠れた目を遠慮して小さく描いてしまいがちなので注意しながら。まつ毛は輪郭からはみ出してOKです。

横顔の目は、正面〜ナナメ向きの目とシルエットが大きく変わります。



完成です。

アオリやフカン、もっと角度のついた横顔のアタリの取り方

難しい角度だって、アタリで中央と耳のはじまりの位置さえしっかり描き込めば失敗を防げますよ。



アオリやフカンで特に気をつけたいのが顔の立体感です。

このアタリを見るとわかる通り、目は正面についていえるのに対して耳は側面についているため、アオリやフカンの場合は耳のはじまりと目の位置はパースがかかることで真横に真っ直ぐ並ばず角度がつきます。顔を箱型で考えるとわかりやすいですね。

さらに角度のついた横顔の目は、このように黒目を線のように細く描くとかなりそれっぽくなります。



ペンを入れました。

アオリのときは上瞼は広めに、下瞼は狭く。逆にフカンは上瞼は狭く下瞼は広く描くと、さらにそれっぽくなります。

さらに角度のついた横顔は、後頭部がチラッと見えているので目の位置も思いっきりはじっこに。



完成です。

アタリから自分の絵柄で色々な角度の目を描いてみよう

さぁ、いよいよアタリから自分の絵柄で描きあげてみましょう。



どんな絵柄でも、目のシルエットと位置。この2つのポイントをしっかり意識すると失敗をふせぐことができます。

大人っぽい絵柄も可愛らしい絵柄も、耳のはじまりの位置に目尻。そこからプリン型に、自分の絵柄でデフォルメを入れながら描きすすめます。

難しく考える必要はありません。目尻の位置をしっかり決めて。そこからプリン型に上瞼と下瞼が広がって。プリン型のサイズは絵柄にあわせて大きくしたり小さくしたり自由に変えてOK。

2つのポイントを意識しながらどんどんアレンジしましょう。



先ほど描いたこのアタリから具体的に描いてみましょう。



目のシルエットであるプリン型にアレンジを加えつつ。アタリで決めた位置はしっかり守って。

この絵柄では、上瞼の目頭に近い位置、プリン型で言うとてっぺんから目頭におりるナナメのラインを描かないでいます。下瞼も黒目の下にまつ毛を描く以外はほとんど描き込んでいません。すると女の子らしいフワッとした目になります。逆にここのラインを薄く描き入れるとハッキリした印象になります。

下瞼のラインにそってまつ毛を少しだけ入れるのも良いですね。下瞼をハッキリ描いても印象がガラッと変わって楽しいですよ。いろいろと試してみてくださいね。



完成です!

まとめ

目のシルエットをプリン型で意識して、位置も耳の始まりにあわせて。シルエットと位置、たった2つのポイントを守るだけで横顔やどんなに角度のついた目でも失敗なく描けます。

アタリの時点でシルエットと位置をしっかりと決めて描き入れましょう。そこから自分の絵柄でアレンジを入れていけば、いろいろな角度のいろいろな目を描くことができます。

目が自由自在に描けるようになれば、もっと絵を描くことが楽しくなりそうですね。

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