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女の子の胸の上手な描き方!ヌードに服を着せるだけじゃダメな理由とは

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ヌードを描いて、上から服を着せるように描く!それが人の体を上手に描くコツのはずですが、女の子の胸を描く場合、実はそこに意外な落とし穴があったんです。女の子の胸の上手な描き方とは?本当のコツを教えちゃいますよ。

胸の描き方の基本!アタリのつけ方と上手く描くポイント2つ

まずは胸の描き方の基本です。上手く描くためのたった2つのポイントを意識してアタリをつけましょう。胸の描き方がワンランクアップしますよ。

ポイント1:丸型ではなく雫型に描く

女の子の胸を上手に描く1つ目のポイントは丸型ではなく雫型で描く事です。水風船を上からつまんで持ち上げているようなイメージで、やわらかく流れるように描きましょう。

ポイント2:胸以外のラインを骨格を意識して描く

2つ目のポイントは胸以外のラインです。胸の下の肋骨からできる段差のライン、お腹から骨盤にかけて流れるライン、腰のラインを骨格を意識してしっかり描く事。これを意識するだけで胸の形がさらに美しく見えますよ。骨格を意識したアタリをつけましょう。

胸のアタリの描き方

2つのポイントを意識してアタリをつけましょう。

まず全体の形やサイズをザックリと決めます。

次に肋骨、背骨、骨盤を意識して骨格をザックリ描き入れます。画像は胴体だけですが実際は骨人間を描くつもりで全体の骨格を描くとバランスが取りやすいですよ。

骨格が描けたら胸の無い状態での胴体を描きます。骨からできるデコボコのラインを意識して。アバラの出っ張りライン、その下から骨盤の出っ張りまで流れるお腹ライン、背骨に沿った腰のラインの3つを押さえておけばOK。

最後に胸をつけます。丸型ではなく雫型で。水風船がぶら下がっているイメージで描きましょう。

ヌードに服を着せるのは間違い?本当の服の中の胸の形

絵を描く基本として、ヌードを描いてから服を着せるように描き入れる事が多いですよね。

ところが、ヌードモデルを資料にして描いた上に服を着せると、ちょっと違和感が……。その理由とは?

女の子の胸は下着をつけると位置や形が大きく変わる

下着をつけた状態とつけていない状態では胸のサイズが大きく変わるという話を聞いた事ありませんか?

実は女の子の胸は下着によって位置も形もここまで変わっていたんです。

ヌードにそのまま服を着せると垂れ下がって見えて老けた印象になります。

かと言って服を着た状態に合わせて脱いでもバストの位置がずっと上のままだと硬そうな胸の印象に。

下着をつけた=服を着た状態の胸の描き方と、ヌードになった時の胸の描き方は描き分けるのがベストです。柔軟に形を変える事で柔らかさの表現にも繋がりますよ。

下着の力でサイドのラインも真っ直ぐに近くなる

意外ですが下着を付けていると正面から見た時に胸のサイドのラインが縦に真っ直ぐに近くなります。

下着の補正力によって胸は寄せて上げた状態になるので、胸のお肉がサイドに流れる事はあまり無いんですね。

絵的な拡張表現としてわざと横にふくらみをつけるのももちろんアリですが、一歩間違えるとだらしない印象や太った印象になってしまうので注意しましょう。

下着の役目を知れば胸の形がわかる!胸の黄金比とは?

下着は理想の胸の形に近くなるよう作られています。つまり下着の役目を知れば胸の形の黄金比がわかっちゃうという事です。下着が胸に対してどのような付き方をしているのかを詳しく見てみましょう。



まずはバストトップの位置です。バストトップの理想のバランスは、鎖骨の中央と点で結んだときに正三角形になる位置とされています。二等辺三角形になる胸は垂れていたり横に離れている胸だそうで、それを下着の補正力で理想の位置に持ってくるわけですね。

次にバストトップの高さですが、肩と肘を結んだラインのちょうど真ん中が理想の高さとされています。この高さまでくるようにしっかりとホールドして胸の形が崩れる事を防いでくれています。

次にアンダーバスト(胸の下)の高さです。理想は脇下から肘を結んだラインの真ん中とされています。この位置に下着のワイヤーが来るよう装着して胸の肉をカップの中にググッと入れるわけです。

画像を見れば下着を付けると胸の大きさが変わる理由がよくわかりますね。胸を理想の形になるよう下着がググッと補正してくれるので胸のお肉が無駄に流れなくなりサイズもアップするわけです。

形の補正だけでなく重みや運動による揺れで胸が垂れる事も防いでくれるので胸にとっての下着の役目は偉大です。下着によってできる胸の黄金比。是非描く時の参考にしてみてくださいね。

胸の描き方は水着と下着で変わる!間違えやすいポイントは?

ヌードの胸と、水着の胸と、下着の胸。同じ描き方をしていませんか?実はそれぞれ全く違った形に変化するんです。

ヌードの胸の描き方

ヌードの胸はどんなに巨乳でも意外と谷間ができません。柔らかい胸ほど胸の中央はふんわりとした山にしかならないんです。逆にヌードで中央にくっきりとした線がつくと硬い胸を表現できます。キャラの描き分けに使っても良いですね。

ポーズや動きによって形が大きく変わるのもヌードの特徴です。体が斜めになれば当然胸の位置や形も動くので、意識して描けばヌードらしくなりますよ。

水着の胸の描き方

水着は下着と比べて補正力が無いのでヌードに近いですが、胸を水着の中に納める事で軽く中央に寄るので胸が大きい人は谷間ができます。

胸が小さいと水着の場合谷間はできませんが厚みのあるパッドやヌーブラをつければ谷間ができます。キャラの描き分けに使っても良いですね。

水着は胸を中央に寄せるのでサイドのラインがヌードに比べて真っ直ぐに近くなります。画像はピッタリした服なのでふくらみがありますが、ゆとりのある服だとさらに真っ直ぐに近くなります。

下着の胸の描き方

下着は補正力があるので胸を寄せるだけでなく位置を上にググッと持ち上げてくれます。

なので胸が大きいと胸の上に盛り上がりができます。小さい胸だと胸の上の盛り上がりはできませんが谷間はできます。ただ、下着のつけ方の下手な子だと谷間はできません。これもキャラの描き分けに使うと面白いかもしれませんね。

胸の位置が上に上がる事でバストサイズもアップします。斜め~横から見たときにヌードの時よりも高さが出るので描く時に注意しましょう。下着をつけた洋服姿と下着を外したパジャマ姿で胸の高さを変えるとリアリティが出せます。

小さめの胸の描き方のポイント5つ

小さめの胸の描き方は、大きめの胸とは違うポイントがいくつかあります。しっかりとチェックして描き分けに活かしましょう。

ポイント1:肩幅が狭くて痩せた子が多い

胸が小さめだと肩幅が狭い子が多いです。胸が大きいと筋肉が鍛えられて肩回りもガッシリするので胸の小さい子はその逆というわけです。華奢な印象の子が多いのはこういった理由があるからなんですね。

逆に胸が小さくて肩幅も広くすると、今度はアスリートのような印象を与えます。スポーツ万能な女の子は小さめの胸で肩幅を広くするとキャラが立ちますよ。

ポイント2:胸の斜め下のラインが一番目立つ

胸は大きくなるにつれてまず斜め下のラインから段差ができていき、さらに膨らむと胸の真下、もっと膨らむと中央の方にも段差がついていきます。小さい胸を描く時は斜め下のラインだけ描き入れるようにするとそれらしさが出ますよ。

ポイント3:下着をつけると少しだけ谷間ができる

胸はAカップの子でも上手に下着をつければほんのりと谷間ができます。下着は寄せて上げるようにパット状に厚みがあるので、この中に上手に胸を収めるように装着する子は谷間を作れます。

逆にズボラな子や知識に乏しい子は谷間を作れなかったりします。ここでもキャラの個性が出せそうですね。

ポイント4:硬い胸はスキマの開いた谷間になる

これは胸の大きい子にも言えますが、硬い胸の子は形があまり変形しないためスキマの開いた谷間になります。丸い形がそのまま変形せず中央に寄るイメージです。キャラによって描き分けましょう。

ポイント5:服のシワは布にゆとりがある分ゆるやかに

小さめの胸だと服の布にゆとりができるのでゆるやかなシワになります。ゆるくカーブしているシワやスキマの開いたシワで服のゆるやかさを表現しましょう。

大きめの胸の描き方のポイント5つ

大きめの胸は漫画やアニメで多く登場するので、見慣れていて描くのが得意な人も多いかと思います。実物をじっくり観察しないとなかなか気付けないポイントもあるので注意して見てみましょう。

ポイント1:肩幅が広くガッチリする子が多い

大きい子の胸の脂肪は意外と重さがあり、Eカップになると1キロ以上、Gカップで2キロ以上にもなります。それを支える為に肩まわりや二の腕の筋肉は自然と鍛えられガッチリとしていきます。

天然で胸が大きいのに肩幅の狭い印象の子は顔が小さくて痩せているからで、よく見ると肩まわりから二の腕にかけては意外とシッカリしています。もしもそんなパーフェクトボディを表現したいなら、鎖骨をしっかり描き入れ痩せている事を強調すると肩幅を狭くしなくても華奢な印象を出せますよ。

ポイント2:アンダーバストの位置から垂れるように付いている

大きいと重さでアンダーバストの位置から少し垂れます。ヌードの場合は胸のラインを描くとき谷間側はアンダーバストの位置から始まって下に向かうように描きましょう。アンダーバストより上の谷間は薄く影を入れる程度にすると柔らかさが出ます。

水着の場合はホールド力が無いので胸の重みでアンダーバストよりやや下に、下着はホールド力が有るのでアンダーバストの位置に、胸の下のラインが来ます。どんな格好でもアンダーバストの位置を意識するだけでバランス良く描けますよ。

ポイント3:下着をつけると胸の上もふくらむ

胸の大きい子は下着をつけると胸の上がほんのり膨らみます。胸の上に軽く影を描き入れると胸の小さい子との描き分けにもなりますよ。

ちなみに水着の場合は下着ほど胸を上に引き上げる力が無いので胸の上の影は下着ほど出来ません。線で影を描き入れずトーンや着色で表現する程度にしましょう。

ポイント4:胸の重さを支えバランスを取っているようなポーズ

胸が大きいと1キロ以上もの重みがあるので、ポーズも当然重さを支えつつバランスを取るようなポーズになります。

胸の小さい子とハッキリ違いを付けすぎても不自然になってしまうので、「この子は胸に重いものをぶら下げているんだ」と意識するくらいでOK。そこから生まれる微妙な違いが大きなリアルさを生みますよ。

ポイント5:服のシワは布に余裕が無くパツパツに描く

胸が大きくても切る服の形は同じです。なのでシワは布に余裕が無いためパツパツな印象に。

真っ直ぐで細かな線を膨らみに向かってちょっと多めに入れるとそれらしくなります。膨らみのある部分にはシワを描き入れないようにするとより大きさが強調されますよ。

まとめ

ヌードと水着と下着で胸の形が大きく変わるのは写真を見ただけではなかなか気付けません。「デッサンは正しいはずなのになんだか違和感が出るな?」「どう描いても硬そうに見えてしまうな?」と思ったら、是非気を付けてみてください。

さらに理想の胸の形を知る事で下着がどのような形に補正しているのかが分かり描く時の大きな基準になります。アンダーバストの位置、バストトップの位置、そしてバストトップと鎖骨中央を結んだ正三角形の黄金比は是非覚えておきましょう。

胸を描くのが得意になれば、女の子のキャラクターを魅力的に描くための大きな武器になりますよ。

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