クリエイター向けPCレビュー
限定モデル!mouse DAIV-DGZ520S1-AN 評価・レビュー
投稿日: 更新日:
mouseのクリエイター向けPCブランドである「DAVI」と当サイト「絵師ノート」のコラボPCは3種類があります。1つ目はQuadro P2000を搭載したプロ向けの「DAIV-DQZ510S3-SH5-AN」、2つ目はGeForce GTX1050を搭載した初心者向けの「DAIV-DGZ510E1-SH2-AN」です。
そして最後の3つ目が今回レビューするGeForce GTX1060を搭載したDAIV-DGZ520S1-ANです。コラボPCのなかではもっとも汎用性が高く万能なスペックなので、お絵描きだけでなくゲームやエンコード、画像編集等ありとあらゆる用途におすすめです。
DAIV-DGZ520S1-ANのスペック
OS | CPU |
---|---|
Windows 10 Home 64bit | Core i7-8700(6コア/定格3.20GHz/最大4.60GHz) |
メモリ | グラフィックボード |
16GB(PC4-19200) | NVIDIA GeForce GTX1060 3GB |
ストレージ | チップセット |
240GB SSD + 2TB HDD | インテル Z370 チップセット |
光学ドライブ | 電源ユニット |
なし | 500W 80PLUS SILVER |
GeForce GTX1060は世界で一番人気のあるグラフィックボードです。コスパが良いっていうのもありますが、それ以上になんでもできる性能なのが理由です。Photoshopでお絵描きするなら十分な性能ですし、3Dモデリング、オンラインゲーム、動画編集、画像編集ととにかく万能です。
もちろん「最新ゲームで144fps以上出したい!」となった場合はGTX1080やGTX1080Tiが必要になったりしますし、「印刷するから10bitカラーが必要!」となったらQuadroのほうがいいでしょう。
ただ、ゲームなら画質を多少落とせばfpsを稼げます。またプロイラストレーターでなければGeForce GTX1060の8bitカラーでも満足できるスペックです。
もう1つ付け加えたいのはメモリです。「メモリ8GBで十分」というのはある意味正しい評価でしょう。しかし私は今なら16GBのほうがおすすめです。メモリ16GBないと駄目なゲームがもう存在しています。またクリエイターの用途ではメモリこそが最重要なので、8GBよりも16GBあったほうが絶対にサクサクです。
DAIV-DGZ520S1-ANの外観
DAIV-DGZ520S1-ANのケース
外観に関しては「DAIV-DQZ510S3-SH5-AN」と一緒なので、そちらのレビューをご覧ください。
DAIV-DGZ520S1-ANのインターフェイス、接続端子
正面にはマイク入力端子、ヘッドホン出力端子、USB3.0端子が2つ、電源スイッチがあります。電源スイッチは押すのではなく時計回りに捻ります。
背面にはマザーボードのバックパネルとGeForce GTX1060の映像出力端子があります。マザーボードのバックパネルはPS2、USB3.0端子が4つ、USB3.1端子が2つ、LANポート、ラインイン、ラインアウト、マイク入力、リアスピーカー、センター・サブウーファー、サイドスピーカーがあります。
GTX1060の映像出力端子はDisplayPort x 3、HDMI、DVI-Dです。GTX1070やGTX1080のFounders Editionも大抵この構成です。
DAIV-DGZ520S1-ANの内部
左側を開いた様子です。
CPUファンは安定のcoolermaster製です。DAIVやG-TuneはCPUファンにcoolermasterを採用することが多いですね。メモリスロットはあと2つ空いています。最大64GBまで増やせます。
GTX1060です。Quadro P2000やGTX1050よりかなり大きいです。
DAIV-DGZ520S1-ANの性能を評価
DAIV-DGZ520S1-ANのエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。
エンコード速度をテスト
フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o
略
encoded 17020 frames, 73.68 fps, 6768.28 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 18.53% / x264: 77.25%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 3分51.1秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 3分58.8秒
3分58秒でエンコードが完了しました。これは非常に高速です。Core i7-7700だとなぜか7分かかっていました。設定や相性の問題なのでしょうけど、Core i7-8700が素晴らしいCPUで、エンコードに向いていることは間違いありません。
Photoshopの快適性をテスト
Photoshopでお絵描きをする際、どれくらい巨大なファイルまで快適に扱えるのかをテストしました。速度はそれぞれ3回計測した平均値です。
Photoshopの起動速度
検証内容 | 秒数 |
---|---|
起動速度 | 5.40秒 |
PhotoshopをSSDにインストールし、起動速度を計測しました。5秒以上かかってしまいましたが及第点です。もっと高速なSSDにインストールすれば3秒台で起動します。
6000 x 4000pxのjpg写真を50枚読み込み
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 25.19秒 |
CPUとメモリが上手く効いています。メモリ8GBに比べるとぐっと早くなりました。
1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 1.18秒 |
保存速度 | 1.24秒 |
焦点領域の反映速度 | 1.61秒 |
読み込み速度と保存速度はCPU、メモリ、ストレージの性能が強く影響します。Core i7-7700搭載の旧モデルよりも軒並み高速になりました。やはりPhotoshopを高速にしたいなら高性能なCPUを選ぶのが手っ取り早いですね。
3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 2.40秒 |
保存速度 | 3.06秒 |
焦点領域の反映速度 | 3.18秒 |
そこそこ大きいサイズでもまだサクサクです。5秒以内ならストレスなくお絵描きできます。例えばCtrl + Sを押す度に20秒とか待たされたらうんざりしますよね。だからこそPhotoshopでお絵描きするなら性能の良いCPUに、16GBメモリがおすすめです。
5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 5.55秒 |
保存速度 | 7.04秒 |
焦点領域の反映速度 | 3.89秒 |
気合を入れてお絵描きするくらいのサイズでもかなりサクサクです。Core i5 + メモリ8GB + GTX1050の「DAIV-DGZ510E1-SH2-AN」だとどれも10秒以上かかってしまいます。ファイルが大きくなればなるほどスペックの影響が強くなることを覚えておきましょう。
ストレージの速度
DAIV-DGZ520S1-ANには240GB SSDと2TB HDDが搭載されています。CrystalDiskMarkでそれぞれの速度を計測しました。左側がSSD、右側がHDDです。
SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は539.7MB/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は47639MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは188.9MB/s、シーケンシャルライトは185.2MB/sです。
十分高速なSSDです。さらにサクサクにするためにはNVMe SSDへの変更がおすすめです。ただしNVMe SSDはまだまだ高額なのでこのままでいいと思います。
LuxMark(OpenCL)
LuxMarkのスコアは12291でした。GTX1050やQuadro P2000より遥かに高いスコアです。
Furmark(OpenGL)
Furmarkのスコアは4272でした。クリエイター用途だとOpenGLの性能が重要になることが多いです。
3DMARK FireStrike(DirectX 11)
3DMARK FireStrikeは10959でした。CPUの約20倍、GTX1050の約2倍の性能です。ゲーミングPCにGTX1060が愛用されている理由がよくわかります。GTX1060で遊べないゲームはこの世に存在しません。それくらいGTX1060は万能なんです。クリエイター向けPCとしてもゲーミングPCとしてもこのデスクトップが一番おすすめです。
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