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人体・顔の描き方
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画力の向上に繋がると評判の30秒ドローイングですが、慣れないとなかなか30秒では描けないですよね。頭を空っぽにして右脳に吸収させるにはやはり30秒で描くのが理想です。かといって30秒にとらわれすぎてただ描くだけになっては肝心の画力向上に繋がらなくなってしまいます。
今回はそんな30秒ドローイングが上手くいかない人のために、30秒で描けてかつ画力を向上させるためのコツをご紹介しましょう。
挑戦する前に見ながら描くときの基本をおさえておきましょう。基本を意識しながら挑戦すれば、ただ早く描くだけでなく骨格や筋肉のラインを右脳に叩き込みながら描くことができます。
とくに初心者さんは最初にじっくり見本を見ながら描く基本的な練習をしてから挑戦してみてください。グッと描きやすくなりますよ。
まず顔のサイズと角度をとらえます。見本と同じ角度になるように顔の中心線を引きます。サイズ感も意識してくださいね。
次に目の位置に同じように角度を意識して線を引き十字にします。線の長さは顔が横を向くほど短くなり、正面を向くほど長くなります。見本をよく観察して長さを決めましょう。
そして頭のてっぺんとアゴのラインを引きます。ポイントは目の位置の線と平行になるようにする事。頭のてっぺんのラインは目の位置の線に平行になるように描いた正面の線とは別に、奥へ向かう線も描きます。奥へ向かう線は見本をよく見て同じ角度になるように。
中央の縦線と平行になるように頭のてっぺんと目の位置の線とアゴの線を繋ぐと正面顔になります。お面をつけているような形になりましたね。
頭のてっぺんの奥へ向かう線と平行になるように目の位置の線も奥へ向かう線を描きたしましょう。描けたら頭のてっぺんの線と繋いで後頭部をつくります。簡易的な頭蓋骨の形が完成しました。
奥へ行く線2本のだいたい真ん中に縦線を引き耳の位置を決めます。耳は十字に交わるところから始まり、おおよそ口のある高さあたりで終わります。耳とアゴを線でつなぎ、鼻も描き足せば、いよいよ顔らしくなりましたね。
奇抜なアングルでないかぎり、描く順番は胴体→足→手がおすすめです。同体で土台をつくり、足は“立っている感じ”“座っている感じ”が出るよう重心を意識して描き、最後に全体のバランスが良くなるように手を描きます。手が一番可動するので、手を最後にするとバランスの調整がしやすいですよ。
見本と同じ角度になるよう肩の線と腰の線を引き、間を背骨のラインを繋げます。見本を見て骨の位置を想像しながら描くと良いですよ。さらに簡易的な肋骨と骨盤を描きます。
足の骨を角度や長さに気を付けながら描き、関節は〇で繋ぎます。同じように腕も描きます。この時、定規のようなまっすぐな線よりも、多少カーブがかった線の方が自然な体になります。製図をするように正確に描こうとせず、その人物の重心や動きを表現する事に重点を置いてみてくださいね。
骨の上から、文字通り肉付けをしていきます。筋肉の凹凸をよく観察して描きます。重心や動き、角度やサイズ感にも気を付けてください。
初心者さんはとくに角度とサイズ感にこだわりましょう。目に見えてわかる失敗の多くは角度やサイズが誤っている事が殆どなので、ここを気を付けるだけでグッと良くなりますよ。
慣れてきたら力の入っている筋肉を見本よりも少し膨らませて描くと良いですね。3Dを見本にする場合、そういった筋肉の動きまでは3Dでは出ないので、例えば肘をついている腕や体を支える片足など、ほんのり膨らませるとより自然な体になります。
見本を見ながら描くことに慣れてきたらいよいよ30秒ドローイングに挑戦してみましょう。初心者さんの場合、最初は骨格だけ描くのがおすすめです。
気を付けてほしいのが、ただの棒人間を描かない事です。これは骨を描いているんだという事を忘れないでください。簡易的ではあるものの、見本から骨の位置、角度、サイズを瞬時に想像して描くわけです。
右脳に叩き込まれるまで何日も何日も骨格を描き続けましょう。見た目が棒人間のようなので簡単そうに思えますが、見た目以上に大変です。だからこそ、画力はグングンアップしますよ。
骨格だけの30秒ドローイングに余裕が出てきたら、いよいよ体のラインを30秒ドローイングしましょう。最初に「奇抜なアングルでないかぎり胴体→足→手の順番がおすすめ」と書きましたが、30秒ドローイングのモデルは奇抜なアングルのオンパレードなので、形をとらえやすいパーツから描いていくといいですよ。
骨格をずっと描いてきたわけですが、今度は体のラインを描くわけですから骨格を描いている暇はありません。頭の中だけで骨格を描いて、実際に描くのは筋肉や体のラインのみ。それが30秒で体のラインを描くコツです。
紙全体をぼんやり眺めてその上に頭の中で骨格をうつしだし、上から素早く体のラインを肉付けしていくイメージです。骨格を描く練習をしていたことで、だいぶバランスがとりやすくなっているかと思います。角度やサイズ感を意識して、慣れたら重心や動きも気を付けましょう。
描けたら履歴から見本を見返して、比べて自分の苦手なところ、得意なところを分析しましょう。30秒ドローイングのページにある描き方のコツの中でも、反省の大切さは赤字で描かれているくらい大切な作業です。反省点を隅にメモ書きしておいても良いですね。
30秒ドローイングは絵の筋トレのようなもの。正しいやり方でやれば効果は大きくなります。ただこなすだけではなかなか上達に繋がらないかもしれませんが、今回描いたように、見本を見ながら描く事の基本をきっちりおさえて、次に30秒で骨格を描く練習をしてから挑めば、きっと成果に繋がりますよ。
一緒にがんばりましょう!
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