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デジタルペン入れ!手描き感が出る強弱のコツと最強の練習方法

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デジタルでペン入れをすると、慣れないうちはノッペリしたもろにデジタルな印象になってしまいがちです。どうしたら手描きのような豊かなペンタッチを再現できるのでしょうか。手描き感を出すコツや線の強弱のポイントを徹底解説します!

デジタルのペン入れでメリハリのきいた手描き感ある線を引く5つのコツ

デジタルでのペン入れは、慣れていないとのっぺりとした印象になる事が多いです。メリハリのきいた手描き感のある豊かな線にするにはどうすれば良いのでしょうか。

実は、たった5つのコツを意識するだけで、デジタルのペン入れが見違えるほど良くなるんですよ。



デジタルのペン入れで手描き感ある線を引くための5つのコツを順番にご紹介します。

1つ目はインクだまりをつくる事。線が交差していて、かつ影になりそうなところにはインクだまりをつくります。

2つ目は縁を太くする事。最後の仕上げにキャラクターのシルエットを囲むようにペンを入れて縁を太くする事で、キャラクターの存在感が増しますよ。

3つ目は輪郭の中は思いっきり細い線で描く事。例えば髪の毛の輪郭以外の毛束や、服のシワ、服や小物の細々した模様やパーツ等。太くした輪郭とは対照的に思い切り細くする事でメリガリが出ます。

4つ目は角を太く、のびた所は細く、線に強弱をつける事。ゴムをビヨーンと伸ばしたイメージです。

5つ目は影を意識して細い線を入れる事。とくに髪の毛は立体感を意識して影になりそうなところに多目に線を入れると良いですよ。斜線で影を描き入れるのも良いですね。

この5つがデジタルでペン入れをする時の基本のコツになります。

立体感が出る!ペン入れで線の強弱をつける7つのコツ

先程ご紹介した5つのコツに慣れてきたら、もっと細かなところにも気を配って立体感を出していきましょう。

立体感を出すための、ペンタッチの強弱のコツを7つご紹介します。



画像の左は立体感なしで、右が立体感ありのペンタッチになります。パッと見では違いは細かすぎてわからないかもしれませんが、なんとなく右側の方が「そこに居る感じ」が出ていますよね。

イラストの場合は左でもメリハリあって可愛いのでOKですが、読者に共感してもらう事が大切になってくる漫画においては圧倒的に右の方がおすすめです。「そこに居る感じ」が出せれば読者が漫画の世界に入り込みやすくなりますし、画面に説得力も生まれますよ。



1つ目のコツは光源を意識して、光の強く当たるところは思いっきり細く描く事です。日差しの強い場面やライトを浴びている場面では輪郭線を途切れとぎれにしても良いでしょう。

2つ目のコツは先ほどとは逆に。影になりそうなところは太い線で描く事です。この2点だけでも立体感はかなり出ます。

3つ目は、重さのある物が下にくっついているとき、くっついている面の線を太くする事です。重力を感じる絵になりますよ。

4つ目は薄さや柔らかさ、模様やピッタリとくっついてる感じを出したいとき等は、線を思い切り細くする事です。途切れさせても良いでしょう。それだけで質感が出ます。

5つ目のコツは硬いものや無機質なものは線に強弱をほとんどつけない事です。柔らかいものとのメリハリもつけられますよ。

6つ目は線が交差しているところでも距離があるならインクだまりをつくらない事です。インクだまりはピタッとくっついているところに影が落ちているイメージなので、インクだまりをつくらない事で距離感が出せます。

7つ目のコツは、手前のものは線を太く、奥のものは線を細くする事です。こちらも距離感が出せるので絵に説得力が生まれますよ。

全てを一気に意識するのは難しいですが、繰り返し描く時に意識する事でだんだん無意識にできるようになってきますよ。練習あるのみ!

上達間違いなし!思い通りの線を引くためのペン入れ練習方法

せっかくコツがわかっても、デジタルのペン入れ自体に慣れていなければ思い通りの線が引けません。

思い通りの線を引けるようになるために。最強の練習方法のご紹介です。



まずは入り抜きの練習です。上から下へ。最初は太く入って細く抜けるをゆっくり描いていきます。スピードは意識しなくて良いので、とにかく思い通りのところから徐々に細くしていけるか?線は真っ直ぐで、等間隔で並べられているか?に集中しましょう。

慣れてきたら逆バージョン。細く入って太く抜けるをひたすら描いていきます。思ったところから太くできているか?に気を付けましょう。

次はカーブでの強弱の練習です。一筆書きで、強弱を意識しながらS字を連続で描きます。

この練習を毎日することで線の太さを自分の思い通りにコントロールする事ができるようになりますよ。



次に1mm間隔の渦巻きを描く練習方法です。なるべく綺麗な円になるように。そして1mmの感覚を維持できるように。ゆっくり慎重に渦巻きを描きましょう。円が大きくなるにつれて難しくなっていきますよ。

短いストロークで繋ぎ目がわからないように描く練習もします。円を下描きにしてゆっくりでかまわないので短いストロークで少しずつなぞっていきましょう。画像の円も8本の線を繋げて描いています。繋ぎ目がわからないように描ければクリア。

そして最後は思った所でピタッと止める練習です。長方形を描いたら、そこからはみ出ないように1mm間隔で線を並べていきます。長方形の枠の所でピタッとはじめてピタッと止められるかに最新の注意を払いましょう。

これらの練習を毎日していくと自分の頭の中のイメージ通りにペンを動かす事ができるようになります。ペン入れが苦手な人、一発で思った通りの線が引けず時間がかかって悩んでいる人は、是非やってみてくださいね。



まとめ

立体感や質感が出るように、線の強弱を操ってペン入れをしましょう。何も考えずにペン入れしたものに比べて、見違えるほど魅力的になります。

それぞれのコツを守ってもいまいち納得いく仕上がりにならない場合は、思い通りにペンをコントロールするためのペン入れの練習をしましょう。毎日練習すればスイスイと思い通りの線が引けるようになりますよ。

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