丸、三角、四角からキャラの構図・背景の構図を考える

投稿日：2016.04.07　更新日：2016.07.14

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イラストのイメージを固める

イラストのテーマを決める

まずは、イラストを描くにあたって「テーマ」を決めます。テーマというのは、作品の基調となる考えを意味します。描き手がそのテーマをどのように解釈してイラストを描いたのか、それを感じ取ってもらえるように工夫を凝らしていきます。

特に、オリジナルのイラストを描くときは、このテーマをしっかりと捉えて描く事がとても重要になります。そして、このテーマがイラストの「構図」と「色相」として現れるのです。

テーマと行っても、難しく考える必要はありません。例えば、「可愛い女の子を描きたい」という重いを抱いたなら、それだけですでに「可愛い」と「女の子」という二つのテーマが生まれているからです。テーマ解釈の仕方で、各々のイラストに個性が表れるのです。絵画や音楽、漫画、アニメ、小説などにも根底にテーマが流れていて、イラストの場合は「構図」と「色彩」が表現するために重要な役割を担っています。

テーマを表現するために

イラストのテーマを決定する際に、「マインドマップ」を利用する方法があります。マインドマップとは思考の表現方法の一つで、ある事象に対して頭の中で想起された単語を思いのまま枝分かれさせ、結論を導き出す方法です。このマインドマップのポイントは、想起する単語は決して理論的な必要がない点です。思考を自由に発展させて、イラストのテーマを創造しましょう。

構図を決定しよう

イラストを描く側が見る側にどこに注目して欲しいか、それはイラストの「構図」によって変えることが出来ます。構図は様々な方法がありますが、一番簡単なのが丸、三角、四角の基本形を元にする方法や、アルファベットの形を元にする方法などです。

記号を元に構図を考えると、自然とバランスが取れてしまうのです。アルファベットも元は記号と同じようなものなので、今回は「丸」「三角」「四角」の構図の作り方と、その効果を説明していきます。

まず、どれも基本としてキャンパスを四角だと捉え、四角の中に構図を決めていきます。

丸の構図

丸の構図は、円に描いた対象物へ人の注目を集める効果があります。漫画の集中線などを想像するとどんなものなのかわかりやすいと思います。上のイラストを見てみると、人物の背景に円形に背景をデザインしています。円形の背景に人物を配置することで、見る人の視線を注目させる効果を狙っています。

また人間は真ん中に注目してから、その外側の円形を見るという習性を持っています。その習性を利用して、キャラクターと背景を配置したその周辺に、世界観やキーとなるキャラクターをさらに円形に配置することで、イラストに深みを持たせられます。

三角の構図

次は、三角の構図について解説します。三角という構図をイラストの中心で描くことで、四角いキャンバスの中でとても安定した構図となり、見る側がとても自然に感じる効果があります。

またこの三角の構図はシルエットとしてではなく、イラストを細かく分解して見ていくことによって作り出すこともできます。そのため、一人のキャラクターを描く際に、複合的に三角の構図を重ねて構成することもあります。

今回はキャラ単体で説明していますが、女の子のキャラクターだとスカートの裾のひろがりを表現することによって、三角の構図を作ることが出来るので、ただの棒立ちのイラストよりも魅力的に魅せることが出来るのです。

三角形と顔の認識

三角の構図は、まず見る側に3つの頂点を意識させ、さらにその頂点が交わる中心に始点を注目させる効果があります。人は無意識に三角形の頂点のような点を3点見つけ出し、その3点を人の顔として認識してしまうという心理があります。

キャラクターのイラストが鼻を極端に省略化して描く傾向にあるのは、この三角形を強調するためです。この心理的効果を利用して、両目と口を結んだ三角形で人の顔に注目を集めたり、肩と肘、手の3点を結んだ三角形を作り、手に持ったものに注目を集めさせたりすることもできます。

四角の構図

何もしなくても、キャンパスで四角は作られていますが、さらに背景として四角の構造を配置することも出来ます。今回の例として、背景に配置した四角を少し傾けてみました。これは背景の四角をあえて傾けることによって、見る側にちょっとした違和感と不安感を与えるためです。このように記号を配置するようなイメージで構図を作ると、様々な効果が期待できます。