イラスト制作の基礎知識

ホーム / 初心者向けイラスト制作講座 / イラスト制作の基礎知識 / イラストに躍動感を持たせてみよう!動きのあるポーズの作り方

イラストに躍動感を持たせてみよう!動きのあるポーズの作り方

初めてお絵かきを始めた人の多くが、正面の棒立ちの絵は描けても、動きのあるシーンが描けないという問題でつまづきます。今回は動きのある絵とはどういうことなのか、また動きを与えるためにどうすればいいのか、というテーマで解説していきます。

そもそも動きとは何か

まず動きのあるポーズとは何かを考えてみます。

簡単な人間の全身図を見てみましょう。左のキャラクターは直立不動、動きは全然ありません。それではここから何か動きをつけていきましょう。真ん中のキャラクターを見てみて下さい。手だけ動かしてみました。ですが、何か物足りませんよね。ですが、右のキャラクターを見ると同じ直立不動なのに何故か「動き」を感じますよね。

このようにただ適当に動かしただけでは「動き」は感じないようです。どうやったら躍動感のあるポーズにすることができるのでしょうか。

動作の途中の「動き」

歩いている姿の一瞬を切り取ってみました。左と右とでは右の方が「歩いている」というイメージがわかりやすいです。もちろん両方とも「歩く」という動作の瞬間を切り出したものなのですが、その中でもわかりやすい瞬間というものがあるようです。

走る姿の瞬間を切り出してみました。やはり左よりも右の方が勢いを感じます。右側の方が「走っている」イメージに近いようです。

歩く姿をコマ送りのようにして切り取ってみました。足を前に出して、手を振りながら歩く動作では身体を大きく広げている瞬間があることがわかります。

走る姿のコマ送りです。走るとは、足を蹴り出して、着地して屈み、次の足を着地させる・・・という動作の繰り返しです。このときも「蹴り出す瞬間」などで大きく身体を広げていることがわかります。

この時、手足がどう動くか想像してみて下さい。前に着地する足、振られる手。案外分かりやすいのではないでしょうか。

身体のバランス

バランスを線で表してみる

普段の生活の中で、直立不動で立つことってあまりないですよね。街の中で人を観察していても立っている人なんかは、もたれるところがなければ少し身体のバランスを崩して腰に手を当てて立っていたりします。

直立不動のポーズは、肩も腰も背骨のラインもみんな水平垂直です。とてもバランスが良いです。でもバランスが良すぎてどこにもアンバランスさがありません。

腰に手を当てたこのポーズをよく見てみましょう。出来れば実際に自分で立ち上がって、腰に手を当ててみましょう。肩や腰のラインが斜めを向きました。実はこのポーズはかなり不安定なポーズです。肩を下げ、腰を上げないと手を腰に当てることが出来ません。足も揃えることが出来ないので、反対側に出すことになります。片足で体重のほとんどを受け止めているのです。

もし、さっきの仁王立ちのバランスのまま片足をあげてしまったら転びます。両足ともに地面につけていたからしっかり立てていましたが、その状態で片足を上げてしまうとバランスを崩してしまうのです。

もし片足立ちをするのなら、身体のバランスを取るために身体を傾けます。肩や腰のラインが傾き、頭のまっすぐ真下に重心の足が来ます。このようなポーズになるのは、傾けなければ転ぶからです。アンバランスな部分が発生したために身体全体でバランスを取ろうとします。

座っている状態でもバランスの取り方は同じです。身体を傾け、片手をついてバランスを取ると、肩のラインが斜めになります。さらに足を組むと腰のラインも斜めになります。座る場合は、椅子などにお尻をつけているので、手をつけば身体をより斜めにすることが出来ます。

赤いラインが斜めを向くほど、ポーズとしては動きがあるように見えませんか?「バランスを取る」という行動が動きに繋がっているのです。

奥行きのバランス

次に身体をひねってみましょう。先ほどまではほとんど横方向に対してバランスが斜めを向いたりしています。身体をひねると前後に加えて、奥行きのバランスも必要になってきます。動きが立体的になると俄然ポーズのバリエーションが増えます。

骨格のバランス

少し外れた知識になりますが、日本人のモデルさんと外国人のモデルさんが同じポーズをしていても、体格が違ったりします。なぜかというと、そもそも骨格のバランスが違うことがあるのです。同じポーズでも骨格のバランスを変えることで違った印象を持たせることが可能になります。

まとめ

ポーズには大きく2種類に分けられます。

(1)モデルの動作の一瞬を切り取ったもの
(2)モデルが静止しているもの

(1)の動きの中の一瞬を切り取る場合は「次の瞬間」がどうなるのかを想像しやすいポーズを切り取ると「動き」を感じやすくなります。(2)静止したポーズの場合は身体を傾けたりひねったりすることでバランスを取っているポーズを想像すると「動き」を感じやすくなります。

イラストなのでどんな変なポーズでも問題ありません。それでも、描こうと思っているポーズが「動きの途中」か「止まっている」ものなのかだけでも意識してみましょう。そして見ている人がどのように受け止めているのかを想像してみると、自然と躍動感のあるポーズを描く事が出来るようになります。

おすすめの記事

このカテゴリの記事

絵師ノートとは

こんにちは!燈乃しえ(とうのしえ)です!絵師ノートはイラスト制作に役立つ情報をお届けします。イラスト制作の基礎知識、上達の方法、顔や背景の描き方など実践的な記事を取り揃えています。また、イラスト制作におすすめのクリエイター向けPCや周辺機器も紹介しています。