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背景の描き方
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湖はイラストの背景としてはあまり使わないかもしれませんが、見た目が綺麗でなおかつ非常に簡単に描けるのが特徴です。背景を描くのに自信がない方でも綺麗に描けるので練習で描いたりでも良いと思います。
湖を描く際には1点透視を使って描くと簡単に描けます。
HLとは水平線なので湖を描く場合はちょうど水面とそれ以外の境界線がHLになります。また、湖によくある桟橋もVPを決めてそこからパースラインを引くだけで簡単に作ることが出来るからです。実際に描いてみるといかに簡単なのかがわかりますね。
水面と空との境界の間に山や林を描いてあげると見栄えがよくなります。山の形によって受ける印象が変わってくるので色々試してみるのも面白いです。
まずは一番下になる空部分から描いていきます。雲の描き方などの詳しい方法は別ページにて解説をしているのでそちらを参考にしてください。
空を描く際のポイントはなんと言っても色です。例え青い空であっても若干緑寄りの色を混ぜるて綺麗なグラデーションを作ることで見栄えがよくなります。また、下部分を若干明度を上げて空気感を出してあげると良いです。まずは大きなサイズのブラシで、雲のことを考えずに色を置きます。
空のベースが描けたら、そのままそのレイヤーに雲を描き込んでいきます。なるべくエッジの柔らかいブラシで重ねるように描いていきましょう。
空がある程度描けたら空より手前にある山、林を描き込みます。山は別ページ「田舎の風景の描き方」にて解説していますが、そちらと同様に山のベースを塗ったら山肌に沿ってハイライトを入れていきます。
山と湖の境目を隠すように林を描いていきます。湖の形によって木の大きさを変えて上げると良いです。林のベースはエッジの柔らかいブラシで雲を塗るときと同じように塗り、ハイライト部分を塗る際はエッジの固いブラシで塗ると綺麗に仕上がります。
奧の方にある林は空気遠近法で手前の林の色より若干青みがかっているので塗る際には色選びに注意しましょう。林で隠し切れていない部分を描き足したりして山・林は完成です。こういった自然の風景を描く場合は空気遠近法と色味が非常に重要になります。
こういった静かな水面を描くポイントは映り込みです。いわるゆ水鏡と呼ばれるものですね。水がモノの形を映すことを言います。ウユニ塩湖などが有名ですが、あれほど映り込みを描き込みすぎるとイラストでは不自然です。
そこで便利なのがPhotoshopの機能の指先ツールです。水滴模様のぼかしツール上で右クリックすることで指先ツールが選択できるようになります。これを使って水面に反射した景色を描いていきます。
まず今まで描いたイラストを全部統合したコピーレイヤーを作ります。そのレイヤーを上下反転させ全てのレイヤーの下に置きます。
このコピーレイヤーを指先ツールを使って加工していきます。水面は波打っているので縦に伸ばすのではなく、横に伸ばすように意識します。水面から遠くなれば成る程横に伸ばす加工を強くします。
また、彩度が同じだと水面が目立ちすぎるので下げて上げると良いです。水面がある程度描けたら湖にある桟橋に取りかかります。
桟橋とは船舶が着岸するためにあります。大抵は海などにありますが、湖もある場合があります。このイラストの場合手前に何もないとさみしいので桟橋を追加してあげましょう。
桟橋の形状はほとんど直線で出来ているのでとても簡単です。ただ、水場に近いということもあり苔などが生えているのでそれらを描いてあげる必要があります。桟橋の両端やつなぎ目などによく生えます。
ハイライトには水面と同じ色を使用しています。資料をよく観察して形を捉えましょう。
ここまでで大体湖は完成していますが、細部がまだ描けていなかったり不自然な部分があるのでそれらを描き込みます。桟橋の影の映り込みの波打ち感や、色が浮いていたので調整を行いました。
最後に全体的な色味を調整して完成です。調整する方法はベタ塗りの色をオーバーレイで重ねたりするだけでも十分です。湖の映り込みはさらにコピーレイヤーを作って、ぼかし(ガウス)をかけてオーバーレイで薄く乗せても綺麗になります。
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