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背景の描き方
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前回までで木がなんとなく描けるようになったら、それを使えるようにならないといけません!もちろん一種類しか木が無いと不自然極まりありませんが、そこは加筆修正や加工でなんとかカバーしていきましょう。とにかく、せっかく作った素材を活用しなくては意味ありませんから、今回は応用でどのように使えば良いのかを紹介しておきます。
背景には基本的にどのような場合でも「パース」とよばれる透視図があります。これがないと明らかに地面に接しておらず浮いているような木なんかが出来てしまいます。
とは言ってもパースがパースがと言ってガチガチに決めて描いたとしても絶対に綺麗に見える、なんてことはないのでほどほどにするだけで十分です。
なんちゃってパースを作ってそこの上に並べていくのが良いでしょう。一点透視図法とか二点透視図法とかわからなくても大丈夫!インターネットの画像検索から方眼模様のデータを探してくれば簡単にパースがとれちゃいます。
SAIやPhotoshopのメニュー内の「変形」>「自由に変形」から台形に変形して引き延ばすだけ。台形にして長さが狭い方を奧と考えると中心点が勝手に奧の方に出来ます。
ちなみに奧の切れ目を上に持って行くか、下に持って行くかで視界の高さが変わります。下に持って行けば行くほどカメラの位置が高くなり、アングルが高くから見ている図になります。
手前から作業を始めると奧の邪魔になったり、全体的なバランスを見るのにもちょうど良いので奧から木を置いていく作業をします。木の大きさなんて千差万別ですが、あまりにも不自然な大きさを作ると変なので、なるべく同じくらいにありそうな木の大きさはある程度一緒にしてあげた方が良いです。
適当に並べていくと、木の幹や葉が全く同じのが気になってきますよね。そこで加筆修正の出番です。葉を増やしてあげたり、幹の形を変えてあげたりしてあげましょう。奧にあるのはそこまで目立たないのである程度でOKです。ちなみに傾いている木なんかも作ってあげるとさらに良いです。
この要領で、1~2マス毎に木を配置していきます。あまりにも生やしすぎてもおかしくなってしまうので加減を調節しながらほどほどにしておきましょう。ここでも配置にランダム感を出してあげるとより自然になります。自然物は全てランダム感が命です。
木が配置できたら今度は空気感を持たせてあげます。基本的に背景は奧へ行けば行くほどだんだん背景(空)の色に近くなっていきます。実際の森だとそんなに見えないかもしれませんが、イラストの場合空気感を持たせると綺麗に奥行きが感じられるようになるからです。
なので、背景が空(青系統)だったら青に近い色に、背景が白だったら白に近い色にしてあげるときれいな遠近感を出せるというわけです。これも奧から手前にグラデーションのような感じで段階をつけてあげましょう。また、色味も調節してあげると一層森らしくなります。
地面が見えないようなパースの場合は後は背景を描いてあげれば終了ですが、地面が見える場合は地面を描いてあげます。地面と一口に言っても森だと土が丸見えの地面だったり、草が生えているような地面だったりとかなりパターンが豊富に感じるかもしれませんが、色の違いと配置するものが違うだけなので、基本は同じです。
一番楽な方法は隠す方法。森には木だけでなく茂みもあるので、それを利用して茂みで木の根っこを隠してしまう方法です。茂みは葉っぱブラシを流用すれば簡単に作れる上に好きな位置に茂みを生やせます。
葉っぱブラシでべたっと地面を塗り、奧の方をぼかします。
茂みをどーんと置くだけ。これが一番楽です。ただしこれは地面が割と見えにくい目線のみに限ってしか使えない技ですね。地面の根っこが見えるようなアングルの背景だとこの手は使えません。
この場合はほぼ確実に木の根を描かなくてはいけません。根を描く場合は写真などで実物を見ながら描く方が良いです。特にアングルは重要で、検索しても見つからなかったら自分で撮りに行きましょう。木は割とどこにでも生えているので資料を探しやすいのが利点ですね。
木が生えているのが草が生えているような場所の場合は、根っこに少し長めの草を生やしてあげるのが良いです。適度に花なんかをつけてあげるとさらにGOOD。また、木の幹にまとわりつくようなツタ植物を描いてあげると森っぽさが出ます。
地面が土だとそうも言ってられなくなります。ともかく根の横に石や枯れ葉などを配置してそれっぽさを出さなくてはいけません。根も適当に描くと汚く見えてしまうので、慣れてないならなるべく描かない方が良いです。
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