背景の描き方

ホーム / 初心者向けイラスト制作講座 / 背景の描き方 / 質感を描き分ける練習方法

質感を描き分ける練習方法

投稿日: 更新日:

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

素材の特徴を捉える

背景では、木や石、コンクリート、ガラス、金属などあらゆる素材の描き分けが必要となります。素材の質感は、ただ色を塗り分けるだけでは表現できません。素材の特徴を捉えることが、質感を描き分けるポイントになります。コンクリートや木、段ボールは表面に反射が出来にくいマットな質感の素材です。マットな質感の素材は明暗に沿ってタッチ(塗る方向や勢い)を加えていきます。

金属やガラスのような反射する素材は明暗の変化だけでなく、反射も描き込みます。反射を描くときは、明暗のタッチのストロークに対して垂直の方向に反射のタッチのストロークを重ねていくと表現しやすいです。厳密には反射は全て映り込みなので、周囲の状況を想定しなければいけないのですが、今回はあくまでコツとして「らしく見える表現」を解説します。

ベースの立方体

木の質感


はじめにベースとなる茶系の立方体を描き、その上から年輪の部分と年輪の断面が自然に繋がるように描いていきます。コンクリートと同様に、角に欠けなどをつくると自然のものらしさが出てきます。

コンクリートの質感


ベースの白い立方体に、気泡でできた細かい穴を描き加えることでコンクリートらしさが出ます。

穴は半透明のブラシで淡く描かず、シャープに一筆で描いた方が硬さが出てきます。穴は半透明のブラシで淡く描かず、シャープに一筆で描いた方が硬さが出てきます。また、コンクリートは角の処理も大切です。面と面がぶつかる角に欠けている部分を描くと、さらに質感にリアリティが出てきます。

段ボールの質感


段ボールは、髪の厚みがわかる断面や折れ目を描くと段ボールらしさが出てきます。また輪郭を少し曲げて、紙がたわんだ感じを出すのも効果的です。

金属の質感


ベースの立方体の明暗に対して交差するストロークで反射を描き加えます。直線は出来るだけシャープに。角にハイライトも線として表現しますが、拡大して見ると小さな面に生じた反射であることを意識すると描きやすいと思います。

ガラスの質感


ガラスは金属と同様に反射の強く、さらに透けた感じの表現が必要となる素材です。透けた感じはペイントソフトのレイヤー機能を利用すれば簡単に作れます。

様々な質感(マテリアル)を描く練習をしよう

上でいくつか質感を描く上でのポイントを解説しましたが、いくらポイントをつかんでいても描けなければ意味がありません。というわけで練習方法について説明します。

一つのイラストやキャラクターを描いていると多くの質感を描くことは少ないと思います。女の子のキャラクターを描いたとして肌・髪・服がメインでしょうか。たいていのイラストは完成までに時間がかかることが多いので、色々な質感を描く経験は少なくなってしまいます。

なので、イラストに書き慣れて来た頃に「たくさんの質感(マテリアル)を描いて練習する」のが必要になってきます。

練習方法はとても簡単。下の画像のお題に沿って質感を描いていくだけです。


描く際には、光の場所を固定して描くのが良いです。とても難しいですが、練習していくとだんだん描けるようになってきますよ。

おすすめの記事

このカテゴリの記事

絵師ノートとは

こんにちは!燈乃しえ(とうのしえ)です!絵師ノートはイラスト制作に役立つ情報をお届けします。イラスト制作の基礎知識、上達の方法、顔や背景の描き方など実践的な記事を取り揃えています。また、イラスト制作におすすめのクリエイター向けPCや周辺機器も紹介しています。