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お絵かき用のパソコンの選び方

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パソコンを初めて購入する場合、どこで購入すればいいのか、どんなパソコンを購入すればいいのか・・・迷ってしまうと思います。予算から探せば良いのではないの?って思ってる貴方、それは間違いです。

もちろん一つの指標として価格で選ぶというのはありますが、購入する場所によっては割高だったり、何も知らないと低スペックのパソコンを高いお金を出して買ってしまうなんてことになりますよ!

パソコンはパーツで構成されていて、一見色々と専門知識が必要で難しく感じてしまいますが、どこのポイントを見ればいいのかさえわかればもの凄く簡単に判別できます。ここではパソコンを選ぶ時にどこに注目すればいいのかをご紹介します!

パソコンを購入するなら?

パソコンは専門の販売店、家電量販店などでも見られますね。実際に操作してみてどんな感じなのかを確かめられるのが店頭販売の魅力です。ですが、店頭販売の場合、スペックに対して価格が非常に高く設定されていることがほとんどなのです。

理由としては所謂「ブランド料」です。有名メーカーが作っているというブランドに対してその分価格が上乗せされているというわけです。そのブランドにこだわりがあるわけではないのなら店頭で購入するのは控えた方が良いです。

価格面と性能面でのコスパ最強はBTOパソコンですね。性能に対して価格が非常に安く、最高スペックでも余裕で手が届くくらいの価格で販売されています。一見購入が難しそうですが、最初から用意されているモデルを選べばクリックだけで届きます。モノによっては当日出荷してくれるモデルもあり、早くて次の日にはもうパソコンが届いているなんてことも。保証も割としっかりしているので万が一故障しても安心です。

こういう理由で、何か特別なことが無い限り購入するならBTOパソコンが良いです。BTOパソコンで検索すれば色々なメーカーが出てきます。価格面で安さを取るなら「mouse」、保障面とパーツの良さを取るなら「ドスパラ」、独特のパソコンケースが気にいったなら「Dell」・・・などそのメーカーごとに強みが変わってくるので色々検索してみると良いでしょう。

OSの選び方

OSにはWindows、Mac、Linaxの3種類があり、Windowsのシェアが約9割を占めています。実際、WindowsとMacでは動作するソフトの数も違いますし、一般的な使い方をするのならWindows一択です。

昔はパソコン上の色表現の問題上「イラストを描くならMac」と言われていましたが、今では性能差も縮まりほとんど変わらなくなってきました。なので「イラストを描くなら絶対Mac!」という事はありません。むしろ使いやすいSaiがあるWindowsの方がデジタルイラスト初心者にはオススメです。

Windowsには64bitと32bitの2種類がありますが、断然64bit一択です。32bitは使えないソフトなどが出てきますが、64bitを選んでおけばそういった心配もありません。特に高負荷な作業をする可能性の高いクリエイター向けならなおさらです。

クリエイター向けPCのOSは最大メモリ搭載量でどのWindowsか決めよう

メモリの選び方

メモリはデータの一時保存をしてくれる場所で、最低容量32bitは1GBから、64bitは2GBから搭載していけます。大抵BTOパソコンメーカーが販売しているモデルの搭載量は8GBであることが多いです。

メモリは搭載量が多くてもあまり目に見えて変化がありません。特にパソコンをゲーム使用目的で購入するのであれば8GB、多くても16GBあれば十分です。ただしこれがイラストソフトや動画編集ソフトを使用するとなると大容量のメモリ搭載が必要になってきます。

そもそもなぜ一時保存をしてくれる所が必要かと言うと、パソコンは絶えずデータのやりとりを行っています。この際にわざわざデータを保存しているHDDやSSDなどのストレージまでアクセスしていると時間がかかってしまうんです。そのためこのデータを一時的にメモリに保存しておくことによって円滑かつ快適なパソコン操作ができるというわけです。

ネットブラウジングくらいの一般的な動作であればこのやりとりしているデータの容量が小さいのでメモリ容量が少なくても問題ありません。ですが大きいデータを扱う際はメモリで保存しきれないのでストレージとのやりとりになってしまい、結果動作がもの凄く遅くなってしまう、というわけです。

イラストデータの場合だと、

  • キャンバスサイズを大きくする
  • レイヤー数を増やしまくる
  • 解像度を上げる

これらの数値を大きくすればするほど必要メモリも大きくなっていきます。ただし、ネット上でだけでイラストをあげるくらいならこれらの条件を満たすことはあまりないのでメモリ容量が少なくても大丈夫だったりします。ただ同人を始めると比較的大きなデータを扱うことが増えるのでそれらを考慮して初めからメモリ容量が多いものを選んでおくというのも手です。

あまりにも容量の大きいデータをメモリの少ないパソコンで編集しようとするとソフト自体がフリーズすることも多々あります。作業中にフリーズしてしまったらそこまで進めていた作業が全部水の泡となる可能性も。

快適なパソコンライフを送りたいのであればメモリ搭載量は増やしておきましょう。8GB以上を搭載しておくのがオススメです。デスクトップパソコンだったら後から増設をすることも可能です。メモリだけはもの凄く簡単に増設できるのでとりあえず少なめにしておいて足りなくなったら増設するという手も。ただし、ノートパソコンはそもそもパーツの交換や増設などはほぼ不可能に近いので最初から容量の大きいものを選びましょう。

イラスト制作用PCにおすすめのメモリ量は何GBか

グラフィックボードについて

パソコンを購入する際に初心者が見落としてしまいがちなのがグラフィックボードです。グラフィックボードはパソコンパーツの中でも1、2を争うほど高価なパーツですが、種類が多くとにかくわかりにくいパーツでもあります。また、BTOパソコンはグラフィックボードの性能を元に作られているといっても過言ではないので、このパーツの知識があればBTOパソコンを選ぶ際に迷う可能性はグッと減ります。

グラフィックボードって何?有無でどう違う?

グラフィックボードとは「画面上に映像を表示するために必要なパーツ」と考えて貰うとわかりやすいですね。ただ厳密言うと画面上に映像を表示するだけならグラフィックボードは実は必要ありません。

パソコンパーツにはマザーボードやCPUなどがありますが、その中に画像表示機能が入っているからです。「オンボード」と呼ばれるグラフィックボードがないタイプのパソコンが画面に映像を映せるのもこの機能のおかげというわけです。

じゃあ何のためにグラフィックボードが必要なのか?

オンボードはパソコンに映像を映すための機能、パソコン上でネットブラウジングをしたり動画を見るくらいの一般的な使い方ならオンボードで十分です。ですが、パソコンでネットゲームをしたり、動画の編集作業をしたりするのであれば絶対にグラフィックボードが必要になってきます。

つまりグラフィックボードは画像を解析したり発色の数を増やしたり、映像を映す速度を向上させたりなどの働きをしているパーツなのです。ちなみにグラフィックボードがないとそういった動作の重たいソフトは起動しません。いざソフトを使ってみようと思った時に動かなかったら嫌ですよね。

さらに言うならグラフィックボードにも性能の違いがあるので、どれを選んでも良いというわけではありません。次はグラフィックボードの種類、選び方について解説していきます。

グラフィックボードの選び方

グラフィックボードには大きく分けて2種類、さらにそこから分かれていきます。一番大きな区分としてはGeforce・Quadroこの2種類です。両者の違いとして一言で表すならゲーム用がGeforce、クリエイター用がQuadroです。

ゲーム用はなんとなく理解しやすいですがクリエイター用というのはわかりにくいですよね。Quadroの特徴として

  • 画像処理、3DCADがメイン用途
  • 表現出来る色の幅が広い
  • 業務向けなので供給期間が長くモデルチェンジがあまりない

この3つがあります。Quadroは一般向けというより業務用向け。表現出来る色の幅がGeForceは8bit、Quadroは10bitと明確な違いが出てきます。細かく色を決めて印刷するとなると絶対にQuadroの方が良いのです。また、Geforceは頻繁にモデルチェンジを行い供給期間も短くなっています。

今最新のものを入手していても割と短期間で新しい上位モデルが出たりします。その点Quadroはあまりモデルチェンジを行わず、その代わりにドライバによるサポートを行っているので長く使うことが出来るというわけです。

ネット上だけでイラストを公開するだけならどのグラフィックボードでも問題ないですが、同人などを初めて印刷を行うとなると色の問題は死活問題、思っていた色と違う色になっている事がしょっちゅう発生します。実際と寸分違わぬ色を表現するのならQuadro一択になってきますね。

逆にパソコン上でゲームをプレイしたい!な方はGeforce一択になります。Quadroはゲーム用には作られていないので高速で映像を処理するゲームには向いていません。最近ではGeforceも価格がだいぶ安くなってきて最高性能を持つモデルも比較的入手しやすい値段になりました。

Geforceといえば頻繁にモデルチェンジもとい性能の良いモデルが出ているので、今入手してもすぐに古いモデルになるのではないかと思われがちですが、現最高性能であれば5年10年余裕で戦えます。逆に値段の安めのすごく中途半端なモデルに手を出すと割と早めにモデルの寿命を迎えるので所謂安物買いの銭失いということになりがちです。そのためGeforceを選ぶのであればなるべく最高性能を持っているモデルを選びたい所ですね。

個人的にQuadroを選ぶのであればコスパ面などを考慮してQuadro M2000です。この一つ上位のモデルはQuadro M4000ですが、なんと価格が3倍近くなります。性能は大体1.5倍くらいの差でしょうか。Quadroはモデルが一つ上がるごとに値段がいきなり跳ね上がるのでほぼこれ一択ではないでしょうか。

クリエイター向けにおすすめのQuadro搭載BTOパソコン

GeForceであれば今はGTX10シリーズが目玉ですね。特にGTX1070、GTX1080、GTX1080Tiは抜きんでて性能が良いです。選ぶならこの3つのうちから選びましょう。とにかく最高スペックのものならGTX1080Tiです。ただ取り扱っているBTOパソコンのモデルが少ないのが難点でしょうか。

イラスト制作にグラフィックボードって必要?Quadro、GeForce、グラボなしを比較

ストレージの選び方

パソコン上でデータを保存しておく場所のことを指します。ストレージはSSDとHDDの2種類あり、どちらも一長一短あるため両方搭載されているパソコンが多いです。また、お絵かき用のパソコンならどちらも搭載されているモデルを選んだ方が良いです。

SSDは容量が大きくなればなる程高価になっていくのですが、データへのアクセス速度はHDDよりも数倍上です。パソコンを立ち上げOSを動作させる際やイラストソフトで容量の大きいデータを保存したり開いたりする際の早さはHDDとは比べものになりません。そのため通常の動作をSSDに、データの保存をHDDにしておいた方が何かと便利なのです。

「そんなにHDDの容量もいらない、むしろSSDだけで十分じゃないの?」

そんな方が見落としがちなのがデザインで使うフォントやブラシデータなど。一個一個は小さくても数が増えると信じられない容量を食います。たくさんのソフトをインストールしたい場合も同様。またPhotoshopを使用していると一時ファイルがどんどん溜まり、知らぬ間に容量を圧迫していきます。ストレージの容量が少ないとマメに消さなくてはいけなくなるのでかなり手間がかかります。

HDD容量を増やしてもそこまで価格に差が出るわけでもないですし、出来るならSSDと容量のある程度大きなHDDが搭載されたマシンを選んだ方が快適になります。

ストレージの選び方!SSDでイラスト制作が速くなる

光学ドライブについて

光学ドライブと言うとわかりにくいかもしれませんが、要はCDやDVD、ブルーレイなどを読み込むために使うドライブを指します。光学ドライブにはパソコン本体に内蔵されているものとUSBなどで接続する外付けタイプの2種類があります。BTOパソコンを注文する際に見落としがちなのですがオプションで選択しなくてはいけないモデルも数多くあります。注文する際に確認しておきましょう。

通常光学ドライブはDVDなどを鑑賞したりするほか、パソコンデバイスのドライバなどをインストールする際に付属DVDでインストールしたりする時などに使います。DVDプレーヤーとして使う以外であればそこまで使用しないのですが、なかったらなかったでかなり不便になりますね。

イラストを描く上だと実は細々と使う機会があります。例えば市販されている素材集の本などには付属でDVD-ROMがついています。せっかく使えそうな素材があっても読み込めなければ意味ないですよね。

光学ドライブの選び方はDVDを読み込む機能だけあれば良い方はDVDコンボドライブ、読み書き出来るタイプが欲しければブルーレイドライブを選んでおけば間違いはありません。

電源について

パソコン選びで最も軽視しがちなパーツが電源です。電源はその名の通り電気をパソコンに供給するパーツ、ここが無くては動作しません。もちろんどんなパソコンでも最初から搭載されていますが、使える電力にはそのモデルごとに違いがあるのです。

特にクリエイターの場合、使用する周辺機器が相当多くなるので必需的に電源の容量も大きいものを選ばなくてはいけなくなるのです。ここを軽視していると、何かを接続した時にいきなりパソコンの電源が落ちることも。パソコンを購入する際には電源もよく見てあげてください。オススメは500W~700Wです。

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