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絵が上手いとはどういうことなのか

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最近は本屋などでよく「成功本」という類いの本を見かけるようになりました。ですが、こういった成功本を真似して成功した人はほとんどいませんよね。なぜかというと「成功」という定義がものすごく曖昧だからです。お金をたくさん得ようが、地位を築こうが成功したとは言わないかもしれません。

これは実はイラストにおいても同じで、「絵が上手になった」という状態は存在しないのです。ですが、成功の定義をしっかりと決めることで実現可能な目標になります。

先ほどの例でいうと、成功したの定義を「年収が1千万を超えたら成功」などと決めればわかりやすいですね。これなら成功というものを達成しやすくなります。イラストも同じで「なんとなくイラストが上手くなりたい」などと思わずに、具体的な目標を作る必要があるのです。

では絵が上手いとはどういうことなのか、考えていきましょう。「絵の上手さ」には実は2種類あります。思わず上手い!と言ってしまう場面を思い浮かべてみましょう。

ひとつ目はテクニック的に上手いという場合です。こちらは文句のつけようがないほど上手であり、多くのプロの方が兼ね備えている上手さになります。絵画系の上手さもこちらに含まれます。要は技術的に上手いということですね。大抵の方はこの上手いを目指しているはずです。

そしてもうひとつが、「モノの形を知っている」ことです。当たり前のようですが、実はこれが一番重要。試しに電車や信号機などいつも身近に描いているものを描いたとして、細部まで上手に描ける人はほとんどいません。たとえ技術的には上手くなくてもそういった細部まで描いてる方の絵を見ると思わず上手い!と口にしてしまうのではないでしょうか。

この二つを見比べると、どうしても前者の方に目がいってしまいがちですが、形を知っているということは絵を描くことにとって必須条件です。別に覚えて亡くても資料を見ればいいのでは、と思う方がいるかもしれません。

しかし、動物や昆虫などを知っていなければモンスターやクリーチャーなどのデザインは到底出来ませんし、植物の一つや二つ描けないで山や木々など描けるわけがありません。

ラフの段階で資料を見ながら描くと、自分のオリジナリティもなくなってしまいますしアイディアも逃げてしまうかもしれません。このように形を覚える能力はずっとこの先必要になってくるのです。そして実はこの形を覚える能力はある限界点を突破すると飛躍的にアップするのです。

とにかく「形は覚えるもの」「形は頭に入れておくもの」と思っておきましょう。この二つのうまさのどちらかが自分に今必要なのかを考え、具体的な「絵が上手い」という状態を想定して、目標にしていきましょう。

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