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漫画家、イラストレーターの確定申告!経費になるもの編

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ちょっと複雑な漫画家やイラストレーターの経費。意外なものが経費にできる事もあれば、意外と経費で認められないものもあり。どこまでが経費になるかまとめてみましたよ。

漫画家やイラストレーターが経費で落とせるもの

漫画家やイラストレーターは意外なものが経費になる事も多いです。正しい知識を身につけて、上手に節税しましょう。

作画のための画材や機材、道具など

作画のために購入した画材はもちろん、PCや液タブ、タブレットなんかも経費で落とす事ができます。

机や椅子といった家具や家電も、仕事で使うと明確にわかる物なら経費になります。仕事部屋で使用するのであれば加湿器やヒーターも経費になりますよ。

ただし私生活でも使う物はグレーゾーンなので要注意。特に仕事部屋にベッドやくつろぎスペースがある場合は部屋の何割かは私生活ゾーンとされてしまう事もあります。そういった部屋で使う家電は、使用割合で計算したり、経費にならない場合も。

これももしかして経費になるかな?という物があれば、確定申告ソフトの電話相談を利用したり税理士の無料相談で確認しましょう。

素材データや製作に関わるアプリの料金

有料の素材データはもちろん、クリスタやPhotoshopといった製作に関わるアプリ、その他SNS関連やクラウドサービス、仕事に必要な様々なアプリのサブスクリプション料金ももちろん経費になります。

サブスクリプション料金は確定申告ソフトで繰り返し登録しておけば毎月分が自動で入力されるので便利ですよ。

素材データは何をどこでダウンロードしたか忘れやすいのでこまめに確定申告ソフトで帳簿に入力しておく事をおすすめします。

資料のために購入した本や雑貨、ゲーム等

ここが漫画家やイラストレーターの経費の特殊な所で、製作に関わる物であれば、資料で購入した本や雑貨はもちろん、世界観の資料として購入したと言えばゲームまで経費になる事も。

それがスイーツであっても、ぬいぐるみであっても、仕事で製作した作品に登場すれば資料として経費になりますし、登場させるはずだったけど打ち合わせを重ねるうちにボツになった場合でも、担当者とのメールでそれが必要だったと証明できるやり取りがあれば経費になる場合があります。

ただし「100%仕事で使用する」という事が条件。私生活でも使う物はグレーゾーンになってしまいます。例えば「資料として時計を買って漫画に登場させ、その後自分で愛用」という事をすると経費にならない場合が多いので要注意。

これはどっちだろう?と思う物があったら確定申告ソフトの電話相談で小まめに聞いてみると良いですよ。

資料写真撮影や取材のための旅行費

漫画家やイラストレーターは背景の資料で写真を撮影し使用する事も多いですが、そのための交通費や宿泊費も経費になる場合が多いです。

もちろん打ち合わせへ行くための交通費も経費に。交通費は出版社側で出してくれる事も多いですが、自腹の場合は必ず領収書の発行を。

写真を資料として撮影しても、全て使うわけではないですし、撮ったはいいけどボツになったなんて事もありますよね。その写真が必要だった事がわかるような編集部とのやり取りを取っておくと証明になるので、撮影前に担当さんに「背景用に〇〇で写真を撮影してきます」とメールしておくと良いでしょう。

取材旅行に家族や友達も同行した場合はグレーゾーンになってしまいますが、宿泊費から自分1人分の料金を計算して経費にする事も可能ですよ。娯楽目的で行く場所の費用は全て引いて、「仕事で使う写真の撮影や取材に使ったお金のみ」算出しましょう。領収書の発行を忘れずに。

自宅の仕事場スペース分の家賃

漫画家やイラストレーターは自宅を仕事場にしている人も多いですが、その場合は家賃の中から仕事場として使用しているスペース分も経費になります。

仕事場として使用しているスペースが家全体の何割なのかを算出して、その分の家賃を経費にするわけです。例えば家の3割が仕事場スペースで家賃10万円払っているなら3万円×12ヶ月の36万が経費になり、これだけでかなりの節税になります。

ただし賃貸でなく持ち家の場合は住宅ローンは経費にならないので要注意。持ち家の場合は、固定資産税や住宅ローンの金利部分なら経費になりますよ。

その他、電気代や通信費も仕事で使っている割合を算出して経費にする事が可能。電気代は毎月変動するのでいちいち計算して入力するのが面倒ですが、徹底的に節税したいなら入れておきましょう。

アシスタントや手伝ってくれたお友達に振る舞う飲食代

作画を人を雇って手伝ってもらっている場合、その人たちに振る舞った飲食代は全て経費になります。

飲食代はもちろん、日頃の感謝を込めて旅行に連れて行った場合やマッサージに連れて行ってあげた場合も経費になります。

お金を払って雇っておらず、お友達に無性で手伝ってもらってそのお礼に……という場合でも、仕事上の関係という事が証明できれば接待交際費として経費で落とす事ができます。

ただし、そのお手伝いが漫画やイラストの製作に関わる事でないとアウトなので注意。

家事の手伝いや子供の面倒を見てもらうといった事は私生活の範囲とされてしまうので、もし経費にしたいなら「製作の手伝いがメインで、ついでに家事や育児をサポートしてもらった」という形を取りましょう。

仕事で痛めた体の為に使ったドラッグストアの薬剤

漫画家やイラストレーターは首肩腰をとにかく痛めますし、デジタルで作画している人は目もかなり痛くなります。

仕事をした事で痛めた体をどうにかするためにドラッグストアで購入した物、例えば湿布や目薬なんかは、物によっては経費になる事もあるので要チェックですよ。もちろんお医者さんに診断してもらって出された湿布や目薬もかなりの確率で経費になります。

ただし、同じような湿布なのに経費になる物とならない物があり、素人ではなかなか判断がつきません。お医者さんやドラッグストアの薬剤師さんに経費にしたい事を相談すると良いですよ。

治療目的でのマッサージや針灸代

国家資格を持っている所に限定されますが、仕事で痛めた体の治療目的であればマッサージや針灸代も経費になります。

漫画家やイラストレーターは深刻な腰痛に悩む人が多く、これらに毎週通っている人も多いので、保険も利かないし結構な額になると嘆く声をよく聞きます。経費になればかなりの節税になりますよね。

注意してほしいのが、リラクゼーション目的は経費NGとされているので、線引きが難しいという点です。国家資格を持っている一部の所でしか経費にならない事もあり、治療前に電話で症状と経費にしたい事を伝えて可能かどうかを問い合わせてみる事をおすすめしますよ。

漫画家やイラストレーターが経費で落とせないもの

経費で落ちないものも知っておけば、判断に迷いが無くなりますよね。経費になりそうでならないギリギリアウトなものをご紹介します。

外でネームをした時や締め切り間際の出前等、自分の飲食代

ネームをファミレスや喫茶店でする人も多いですよね。仕事を捗らせるためなので完全に仕事目的の出費ではあるのですが、実は自分1人の飲食代はアウトなんです。

もちろん締め切り間際で外に出る事はもちろん椅子から降りる事もできないくらい切羽詰まっている時に注文した出前も、仕事をこなすために注文したものですが、こちらもアウト。

お手伝いしてくれる人の分だけは経費になるのですが、自分1人のための飲食代は全て経費にならないと覚えておきましょう。

栄養ドリンクやサプリメント代

仕事をこなすため、体を奮い立たせるために必要不可欠な栄養ドリンクやサプリメント。仕事をしていなければ購入しないであろう物なので経費にしたいところですが、これもアウトです。

お手伝いしてくれる人に振る舞う、という形であればギリギリ経費になる場合もありますが、据え置きの飲食物は自分で飲もうと思えば飲めてしまうので線引きが難しくグレーゾーン。経費から外しておくのが無難です。

リラクゼーションに分類されるマッサージや針灸代

治療目的でなく、リラクゼーション目的のマッサージや針灸代は経費になりません。

肩と腰が滅茶苦茶に凝って作業にならないからと、完全に仕事のせいで体を痛めて仕事のためにマッサージを受けているのに、リラクゼーション目的にされてしまう事は非常に多いです。

肩腰の痛みは漫画家やイラストレーターにとっては深刻な問題。どこからどこまでがリラクゼーションになるのか、素人ではなかなか判断できないですし、お店ごとに考えも違ったりします。電話でいろいろなお店に症状を伝えて問い合わせると良いですよ。

子供の保育料や家事代行料

女性で既婚者の漫画家やイラストレーターは、仕事で忙しくなるとなかなか家事や育児にまで手が回らなくなります。とくに連載持ちの漫画家は家事や育児を全て自分1人でこなすのは不可能と言って良いでしょう。

仕事をするには子供の保育や家事をある程度人に任せなえればまず不可能なので、こちらも経費にしたい所ですが、これらは「仕事によって疎かになった私生活を助けてもらう」という事で、仕事の範囲とは認めてもらえず経費にならないんです。

「仕事の手伝いをしてくれる人に、ついでに家事や育児を手伝ってもらう」という形であれば経費になる場合もありますが、そんな都合良い形で請け負ってくれる人はなかなか居ないでしょう。

保育園や幼稚園の延長保育代、各種家事代行サービスは経費にならないので覚えておきましょう。

まとめ

漫画家やイラストレーターは他の在宅ワークよりも経費になるものがちょっと特殊です。資料として購入した雑貨やゲーム、資料写真撮影目的の旅費など、意外なものまで経費になる事が多いので、「これももしかして?」と思ったらじゃんじゃん調べたり確定申告ソフトの電話相談で聞いてみましょう。

税金の払い過ぎを防いでくれるので、確定申告はやらなきゃ損ですよ!今年は締め切りも4月16日に伸びたので、じっくりがんばりましょう。

確定申告の書き方は『漫画家やイラストレーターの確定申告!書き方と手順編』を参考にしてくださいね。

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