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アナログのペン入れでインクが滲む時にするべき対策

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ペン入れに慣れないうちはアクシデントがつきものです。インクの滲みもそんなアクシデントのうちの1つ。細い線が引きたいのに、精一杯力を抜いて線を引いているのに、インクがジワジワと滲んで広がってしまった瞬間は泣きたくなりますよね。今回はインクを絶対に滲まなくさせる対応策をご紹介します。

インクの滲みの原因の多くは原稿用紙の湿気

どんなに細い線を引こうとしてもインクが滲んで太い線になってしまう…。実はこれ、原稿用紙が湿気てしまったときによく起こる現象なんです。

湿気対策をするとインク滲みは確実に無くす事ができます。インクが滲んで悩んでいる人は次の事を試してみてください。きっとインク滲みの悩みが嘘のように無くなりますよ。

それではインクが滲む時にするべき事を5つご紹介しましょう。出来そうな事があったら試してみてくださいね。

1作は2~3ヶ月以内に描いてその都度原稿用紙を購入

プロの漫画家でインク滲みで悩んでいる人は殆どいません。なぜならプロは描くペースが早く1月あたりの描く枚数が多いため、原稿用紙も頻繁に買い足してつねに新しい用紙を使っているからです。

描き慣れていないうちは1作描くのに半年以上かかってしまう人も多いですが、例えば下描きに3ヶ月、ペン入れに3ヶ月かけたとして、その原稿用紙は半年以上も外気に触れている事になります。そうすると原稿用紙は湿気を吸い続けてしまい劣化が進んでしまうんです。もし描くのが遅い人でペン入れが思い通りにならない人がいるならば、それはあなたが悪いのではありません。劣化してしまった原稿用紙が悪いのです。

2~3ヶ月に1作描く事を目標に、原稿のペースをあげられるよう意識してみましょう。原稿用紙は1作描くごとに新しく買うようにしましょう。描く頻度が多くなれば原稿用紙の劣化防止だけでなく編集部の目にも止まりやすくなりますし、ネットに高頻度でアップしていけばファンもついちゃうかもしれませんよ。

おすすめの原稿用紙は「漫画のネーム用紙選び!選び方のポイントとおすすめ用紙3選」で紹介してます。

乾燥剤と一緒に原稿用紙を保存する

とは言ってもどうしても早く描くのが難しい人もいますよね。どうしても原稿作業に半年以上かかってしまう場合は、乾燥剤と一緒に原稿を保存するようにしましょう。乾燥剤が湿気を取り原稿用紙の湿度による劣化を防いでくれますよ。

方法はとっても簡単で、原稿用紙の入る大きさの引き出しやケースに乾燥剤と一緒に原稿を入れておくだけ。特に密閉容器を用意したりだとか複雑な事をやる必要はありません。乾燥剤は100均でも購入できますし、海苔やお菓子に入っている大きめの乾燥剤を取っておいて使ってもOKですよ。

原稿用紙の乾燥を防いでくれるだけでなく、すでに湿気てしまった原稿も乾燥剤と一緒にしておくだけで復活する事もあります。今ある描きかけの原稿がすでに湿気ていそうなら、是非試してみてくださいね。

除湿機を部屋に置いて湿度を下げる

住んでいる場所や季節によって湿度は全然違います。もし湿度が高すぎる環境にいて、乾燥剤だけでは原稿の劣化が防げないようなら、除湿機を部屋に置いてみましょう。

部屋の湿度を下げてくれるので、これだけで原稿の劣化がかなり防げますよ。除湿をする事でお部屋の中が快適になるのも嬉しいですね。夏は窓を開けて除湿機と扇風機をつければ冷房無しでも過ごせますし、梅雨時でお洗濯物を外に干せない時も除湿機のそばで部屋干しをすれば部屋干しの臭いが発生し辛くなります。

除湿機は安いものでも1万円以上してしまうので決して安い買い物ではありません。ですが原稿用紙の劣化を防ぐだけでなく日々の生活がとても快適になるので、一家に一台置いておくと良いかもしれませんね。

手汗対策に手の下にコピー用紙を敷いたり作業用手袋をする

湿度対策をしても滲むなら、無意識にかいてしまう手汗が原稿用紙に染み込んでしまっているのかもしれません。

手が直接原稿に触れないように手の下にティッシュを敷いて作業をしている人もいるかと思いますが、手汗をかきやすい体質ならティッシュのような薄いものでなくコピー用紙のようなしっかりしたものを敷きましょう。作業用手袋を使用してみるのもおすすめですよ。「絵描き用手袋どうしてる?絵描き用手袋の選び方と作り方」で紹介しています。

作業用手袋は何組もセットになった安いコットンの手袋やアニメ用手袋を好みでカットして使うのがおすすめです。手汗の多い人は指先にも汗をかくので、ペン入れでストレスを感じないように人差し指と親指だけカットして指を出し、他の手袋に入った3本の指で原稿を触るようにしましょう。

原稿用紙を回転させたりズラすときはこの3本の指で。つまむ時は人差し指は使わずに三本の指+原稿の裏側に親指を置いて持つようにします。こうするだけで手汗が一切原稿用紙につかなくなるので原稿を劣化させずに作業する事ができますよ。

湿度対策してもダメならペン先やインクを変えてみる

いくら湿度対策をしても滲むなら原因はペン先やインクの劣化にあるのかもしれません。ペン先やインクを新しいものにしてみましょう。ペン軸が古くなってグラつきやすくなっているかもしれないのでペン軸も見直してみると良いですね。

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