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ペン慣れできない人がチェックするべき4つのトラブル解決法

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アナログのペン入れって、インクが思いもよらないところにボタ落ちしてしまったり、線がかすれたり、突然太くなったり…悩みが尽きないですよね。いろいろなトラブルが原因でペン慣れできない人も多いのではないでしょうか。

今回はそういったペン入れ時のトラブルに重点を絞って、解決策をご紹介します。トラブル解消して綺麗な線目指しましょう!

インクのボタ落ちを防ぐにはインクの適量を知る事

アナログでペン入れするなら誰もが経験あるインクのボタ落ち。どんなに大御所の漫画家でも油断しているとアッ!となるよくあるトラブルです。

防ぐためにはまずインクの適量を知る事です。インクの適量は、ペン先に1~2mmだけインクがついており、ペン先の真ん中にあるインク溜まり用の穴にインクが黒く膜を張っていて、それ以外の部分はインクが乗っていない状態です。

この状態をつくるためには、インク溜まりまでインクがつかるようにインクに深くペンを入れた後、瓶のフチでようくしごいて余分なインクを落とす事です。こうするとインク溜まりにインクが残って、ペン先にほんのりインクが乗った状態になります。

インクをつけても上手く線が出ないときは錆止めの油を拭きとる

インクをつけているのにいざ描くと線がひけなかったりかすれてしまう、なんていうのもよくあるトラブルですよね。そういうときはインクの乗りを良くするためにペン先にのっている錆止めの油を落としましょう。

ペン先には錆止めの油がうっすらと乗っていて、インクの乗りを若干悪くしています。新しくペン先をおろすときは、一度インクをつけたあとにティッシュでよく拭き、再度インクをつけなおしましょう。

昔はライターなどの火で炙ってとっていたのですが、ペン先の硬さが変わって描き味が変わってしまうため最近ではやらない方が良いという意見が多いです。とくに最近は細かい絵柄や繊細なタッチの人が増えているので、描き味を大切にして拭くだけにしましょう。

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線が突然太くなるときは、ホコリ対策をしっかり

細い線を引きたくて力を抜いているのに突然太い線になってしまったり、どんなに力を抜いても太い線しか引けなくなってしまうときありますよね。原因はペン先についた小さなゴミ。ペン入れ中に用紙が削れてペン先につまったか、インク瓶の中のほこりがペン先についたかです。原稿中インクのフタを開けっ放しにしている人は要注意ですよ。

原稿中にフタを開けっ放しにしているとホコリが入ってしまいます。キッチリ閉めてしまうとこまめにインクをつけるのに使い辛いですが、ホコリが入らないようそっとかぶせる程度にフタを乗せれば片手でスッと開けられるのでおすすめです。

別皿にうつして使うのも良いですね。インクは乾きやすいですから、浅いものではなくサイズの小さくて深さのあるものを選びましょう。プロの中にはペットボトルのキャップをテープで机に固定して使っている人もいます。スポイトで少しずつうつして使えば瓶の中のインクの劣化も防げますね。

そしてなにより大切なのはペン先をこまめに拭くこと。プロの漫画家は必ずペン先を拭くためのティッシュが横に置いてあります。思った線がひけなくなった時はもちろん、インクをつけなおす前にペン先をひと拭きしてからつける癖をつけると良いですよ。

それでも改善しないときはインクと原稿用紙の劣化をチェック

インクと原稿用紙は劣化しやすいものです。何か書き辛くてイライラする、いくらペン入れの練習をしてもちっともペン慣れしない、そんな人が原稿用紙とインクを新しくすると一気に描きやすくなったというのは意外とよくある話なんですよ。

インクは劣化して腐っていきます。腐ったインクは線がかすれたり太くなるといったトラブルが多くなります。できたら1~2ヶ月に1度のペースで買い換えましょう。とくに墨汁を使っている人は腐りやすいので、ちょっともったいないですが小サイズを月1で買い換えるのがおすすめです。

原稿用紙も湿気を吸うと驚くほどインクのノリが悪くなります。できる事なら新しく買った原稿用紙で練習しましょう。夏をこしてしまった原稿用紙は湿気を吸って描き味がだいぶ悪くなっています。描き辛いと思ったらすぐに買い替えを。どうしても長く保存したいなら乾燥剤と一緒に入れてしまっておきましょう。

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まとめ

思い通りの線が引けないときは、意外とトラブルが原因だったりします。トラブル解消したら苦手なペン入れが楽しくなったという人も多いですよ。ペン慣れがなかなかできなくて悩んでいる人は、是非一度見直してみてくださいね。

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