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ドスパラ raytrek-V Adobe CC推奨モデル IM 評価・レビュー

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ドスパラのパソコンには「Adobe CC推奨モデル」があります。特定のソフトが確実に動くことを意味していて、クリエイター向けPC選びに失敗したくない方におすすめです。

Adobe CC推奨モデルにはいくつかの種類があるのですが、なかでも特に激安で大人気なデスクトップ「raytrek-V Adobe CC推奨モデル IM」をレビューします。

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMのスペック

OS CPU
Windows 10 64bit Core i5-7500(4コア/定格3.40GHz/最大3.80GHz)
メモリ グラフィックボード
8GB(PC4-19200) なし
ストレージ チップセット
250GB SSD + 1TB HDD AMD B250 チップセット
光学ドライブ 電源
DVDスーパーマルチドライブ 350W 静音電源

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMの価格を見る

グラフィックボードを搭載していないエントリーモデルのデスクトップです。Core i5-7500にメモリ8GBの組み合わせはいいですね。Core i5-7400よりも動作周波数が非常に高いので、私はCore i5ならCore i7-7500をおすすめします。

ストレージは基本通り250GB SSD + 1TB HDDです。これより容量が少ないと色々不便です。電源ユニットの容量は350Wとグラボなしが前提です。もしもあとからグラフィックボードを追加する場合は、予め500W以上にカスタマイズしてから注文しましょう。

肝心の「Adobe CC推奨」に関してはPhotoshop、Illustrator、Dreamweaver、Muse、inDesignが対象のようです。これだけのソフトの動作保証をしていながら10万円以下なんて激安としか言いようがありません。

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMの外観と内部

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMのケース

正面、上部、背面の写真です。サイズは190(幅)×420(奥行き)×360(高さ)mmとミニタワーに分類される、やや小型なデスクトップケースです。



左側は唯一の吸気口です。ここから空気を取り込んで背面に排出するエアフロー設計です。



右側と上部は塞がっています。

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMのインターフェイス、接続端子

正面にはUSB3.0端子が2個、マイク入力、ヘッドホン出力、リセットボタン、電源ボタンがあります。



マザーボードのバックパネルにはPS2端子が2個、USB3.0端子が2個、USB2.0端子が2個、有線LANポート、マイク入力、ライン入力、ライン出力があります。また映像出力端子として、DVI-D、D-Sub、HDMIが用意されています。デュアルディスプレイにも対応しています。

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMの内部

ほとんどのパーツが上に集まっています。グラフィックボード非搭載なので一段とすっきりしていますね。拡張スロットがいくつか空いていますから、サウンドボードやPCIe SSDを追加することもできます。

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMの性能を評価

raytrek-V Adobe CC推奨モデル IMのエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。

エンコード速度をテスト

フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。

auo [info]: x264guiEx 2.52 / Windows 10 x64 (15063) / Intel Core i5-7500 @ 3.40GHz [TB: 3.78GHz] (4C/4T)
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o

encoded 17020 frames, 35.56 fps, 6595.86 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 15.37% / x264: 82.06%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 7分58.7秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 8分 6.2秒

総エンコード時間は8分6秒でした。エンコードはコア数・スレッド数が多ければ多いほど高速になります。そのため4コア・4スレッドのCore i5-7500はそこまで高速ではありません。例えば6コア・12スレッドのCore i7-8700Kなら4分以内です。

Photoshopの快適性をテスト

Photoshopでお絵描きや写真編集することを想定して、性能を検証しました。

Photoshopの起動速度

検証内容 秒数
起動速度 5.31秒

6秒以上かかると思っていましたが意外と速く起動しました。CPUの動作周波数が高いのもありますが、しっかりSSDが搭載されているのも大きな要因でしょう。

写真を50枚読み込み

検証内容 秒数
読み込み速度 32.92秒

6000 x 4000pxの写真を50枚開いて、読み込みが完了するまでの速度を計測しました。思ったよりも高速です。やはりCore i5-7500はコスパが良くて優秀ですね。ただ後半になるにつれて読み込みが遅くなっていたのでメモリ16GBにすればもっと高速になると思います。

1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 1.44秒
保存速度 1.37秒
焦点領域の反映速度 3.31秒

読み込みと保存は文句なしの速度です。焦点領域の反映速度はスペックによっては1秒台で完了します。ちなみにPhotoshopは一部フィルターや3Dがパソコンのグラフィック性能に大きく影響するため、Photoshopをがっつり活用する方はグラフィックボード搭載モデルを選んだほうが良いです。逆にフィルターをほとんど使わないならグラボなしでも大丈夫です。

3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 4.09秒
保存速度 3.62秒
焦点領域の反映速度 6.44秒

読み込みと保存は5秒以内です。当たり前ですがファイル容量、解像度、キャンバスサイズ、レイヤー数が多くなると一気に重くなります。キャンバスサイズやレイヤー数が小さい(少ない)状態でしかお絵描きしないなら、このraytrek-V Adobe CC推奨モデル IMで十分快適です。

5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 10.33秒
保存速度 12.96秒
焦点領域の反映速度 20.34秒

10秒以上だとさすがに限界ですね。でも極端に重いファイルでなければ普通にPhotoshopでサクサクお絵描きできることがわかりました。お絵描き初心者の方が安くデスクトップパソコンが欲しいならぴったりです。

ストレージの速度

raytrek LA-MはSSDとHDDが搭載されています。CrystalDiskMarkというソフトでSSDとHDDの速度を計測しました。左側がSSD、右側がHDDです。

SSDのシーケンシャルリードは563.4MB/s、シーケンシャルライトは496.5MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは194.9MB/s、シーケンシャルライトは180.5MB/sです。

10万円まで余裕がある価格なので私ならSSDを500GBに増やします。また、カスタマイズでメモリ16GBに変更できないので注意しましょう。

LuxMark(OpenCL)

LuxMarkは1993でした。Core i5-7500の内蔵グラフィックス「INTEL HD Graphics 630」の性能です。

FurMark(OpenGL)

OpenGL用ベンチマークのFurMarkのスコアは399でした。3Dを扱うのは無理がありそうです。

3DMARK FireStrike(DirectX11)

3DMARK FireStrikeは952でした。3Dゲームはほぼ無理です。例えばミドルスペックのGTX1060搭載デスクトップなら10000以上のスコアになりますからね。2D専用機と考えたほうがいいでしょう。

いずれにしても「DTP、イラスト、WEBデザインを始めてみたい!」「クリエイター向けの激安パソコンが欲しい!」と思う方には最適なスペックです。いつ売り切れてもおかしくないので注文するなら早めのほうがいいです。

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