クリエイター向けPCレビュー
限定モデル!mouse DAIV-DQZ520S1-AN 評価・レビュー
投稿日: 更新日:
この度、mouse様とコラボPCを提供することになりました。なんだか恐れ多い感じがしますが、とにかく嬉しい出来事です。コラボPCは3種類あり、どれも私がクリエイター向け、特にお絵描きに最適なパーツを選びました。
お絵描きといっても目的や用途によって求められるスペックは大きく変わってきます。「DAIV-DQZ510S3-SH5-AN」は印刷を含めて本気でお絵描きをしたい人のためのデスクトップです。
DAIV-DQZ520S1-ANのスペック
OS | CPU |
---|---|
Windows 10 Home 64bit | Core i7-8700K(6コア/定格3.70GHz/最大4.70GHz) |
メモリ | グラフィックボード |
32GB(PC4-19200) | NVIDIA Quadro P2000 5GB |
ストレージ | チップセット |
480GB SSD + 3TB HDD | インテル Z370 チップセット |
光学ドライブ | 電源ユニット |
なし | 500W 80PLUS SILVER |
お絵描きをする際、成果物をデジタルのままにするのか、それとも同人誌やポスターのように印刷するのかによって選ぶべきグラフィックボードが変わってきます。
GeForceのほうがコスパが良くて万能感が強いですが、8bitカラー(約1677万色)しか対応していません。でもQuadroは10bitカラー(10億6433万色)まで表現できるため、実質10倍もの精密な色表現が可能になっています。
カラーイラストのポスターを制作する場合、どうしても8bitカラーだと思ったような色が出なかったり、グラデーションが気になったりします。Quadroなら本当に綺麗なカラーになるので、本気でお絵描きしたい人にはQuadroがおすすめです。
そしてこのDAIV-DQZ520S1-ANには最新のQuadro P2000を採用してみました。Mシリーズよりも格段に高性能になって、コスパも良くなっています。
あとクリエイター向けPCに重要なのがメモリです。私は仕事絵で解像度が高かったり、レイヤー数の多いPhotoshopファイルを扱うことが多く、16GBでは重いと感じてしまいます。だからメモリは大容量の32GBにしました。
DAIV-DQZ520S1-ANの外観
DAIV-DQZ520S1-ANのケース
左から順に正面、上部、背面です。DAVIシリーズのデスクトップにはキャスターを追加できるのですが、今回は非搭載にしました。オフィスなら便利ですが、自宅なら別に必要ないと感じたからです。
左側です。パーツを冷やすために重要な吸気口があります。
右側です。こちらはDAIVのロゴが書いてあるだけです。
DAIV-DQZ520S1-ANのインターフェイス、接続端子
正面にはマイク入力端子、ヘッドホン出力端子、USB3.0端子が2つ、電源スイッチがあります。光学ドライブを追加した場合は、この下辺りに設置されます。
背面にはマザーボードのバックパネルとQuadro P2000の映像出力端子があります。マザーボードのバックパネルはPS2、USB3.0端子が4つ、USB3.1端子が2つ、LANポート、ラインイン、ラインアウト、マイク入力、リアスピーカー、センター・サブウーファー、サイドスピーカーがあります。Z370チップセットだと大抵この構成です。
Quadro P2000はDisplayPortが4つです。
DAIV-DQZ520S1-ANの内部
左側を開いた様子です。パーツの追加で必要な端子やケーブルは全部中央付近にまとまっています。
この写真では16GB x 2の構成ですが、現在販売されているPCは8GB x 4とのことです。メモリスロットはあと2つ空いていて最大64GBまで増設可能です。
Quadro P2000です。Quadroシリーズはどれも薄くていいですね。他のパーツに物理干渉しないメリットがあります。
DAIV-DQZ520S1-ANの性能を評価
DAIV-DQZ520S1-ANのエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。
エンコード速度をテスト
フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o
略
encoded 17020 frames, 77.32 fps, 6768.28 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 17.27% / x264: 79.88%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 3分40.2秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 3分49.9秒
3分49秒でエンコードが完了しました。Core i7-8700よりさらに早くなっています。動画編集用パソコンとしても大活躍してくれます。
Photoshopの快適性をテスト
DAIV-DQZ520S1-ANをお絵かき用パソコンとして見た場合、Photoshopがどれくらい快適に動くかが重要です。他のイラストソフトを使うにしてもPhotoshopが動けば大丈夫です。
そこでいくつかのキャンバスサイズ、レイヤー数のファイルを用意して快適性を比較してみました。速度はそれぞれ3回計測した平均値です。
Photoshopの起動速度
検証内容 | 秒数 |
---|---|
起動速度 | 4.61秒 |
PhotoshopをSSDにインストールし、起動速度を計測しました。Photoshop CC 2018が5秒以内で起動するのは本当に凄いことです。試しにあなたも今使っているパソコンで起動速度を計測してみてください。もしかしたら10秒かかるのではないでしょうか。
6000 x 4000pxのjpg写真を50枚読み込み
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 23.40秒 |
やはりCore i7-8700Kは最速クラスです。メモリ容量がたっぷりなので後半遅くなることもありませんでした。
1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 1.02秒 |
保存速度 | 1.12秒 |
焦点領域の反映速度 | 1.54秒 |
気軽にお絵描きするくらいのサイズです。もう爆速ですね。どの処理もすぐに完了するのでお絵描きが楽しくて仕方がありません。
3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 2.06秒 |
保存速度 | 2.83秒 |
焦点領域の反映速度 | 3.11秒 |
デジタル絵としては比較的大きいサイズです。それでも5秒以内です。特に読み込みが高速です。Core i7-7700Kを搭載した旧モデルより50%くらい高速になりました。
5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 4.49秒 |
保存速度 | 6.78秒 |
焦点領域の反映速度 | 3.71秒 |
同人誌やポスターのような印刷を前提としたサイズです。保存は5秒を越えてしまいましたが想像以上に早いです。スペックが低いパソコンだと10秒以上かかります。Core i7-8700Kとメモリ32GBが効いています。
ストレージの速度
DAIV-DQZ520S1-ANには480GB SSDと3TB HDDが搭載されています。CrystalDiskMarkでそれぞれの速度を計測しました。左側がSSD、右側がHDDです。
SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は558.8MB/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は327.1MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは183.3MB/s、シーケンシャルライトは178.6MB/sです。
パソコンのサクサク感に大切な読み込み速度が高速です。SSDが480GBもあればよく使うソフトは全部SSDにインストールできます。
LuxMark(OpenCL)
LuxMarkのスコアは9279でした。QuadroってOpenCLは苦手だと思っていたのですが、どうやらPシリーズになって大幅に改善されたようです。
Furmark(OpenGL)
Furmarkは3039でした。
3DMARK FireStrike(DirectX 11)
3DMARK FireStrikeは8895でした。まさかこんなに高いスコアが出るのはまったく予想していませんでした。これなら普通にゲーミングPCとしても使えます。GTX1060並に万能です。
やはりDAIV-DQZ520S1-ANは素晴らしい性能でした。プロイラストレーターでありゲーム好きでもある私が本気でおすすめするデスクトップです。
人気記事
-
ドスパラ raytrek-V ZT 評価・レビュー
-
ドスパラ raytrek XV-Ti 評価・レビュー
-
限定モデル!mouse DAIV-DGZ520S1-AN 評価・レビュー
-
ドスパラ raytrek-V XH 評価・レビュー
-
コスパ重視におすすめ!ドスパラ raytrek MX 評価・レビュー
-
raytrektab 8インチモデル RT08WT 評価・レビュー
-
Quadro P5000搭載!ドスパラ raytrek LC P5 評価・レビュー
-
ドスパラ raytrek LC 評価・レビュー
-
mouse DAIV-DGZ510E1-SH2 評価・レビュー
-
Quadro P2000搭載!ドスパラ raytrek LC P2 評価・レビュー
最新記事
タグ
絵師ノートとは
こんにちは!燈乃しえ(とうのしえ)です!絵師ノートはイラスト制作に役立つ情報をお届けします。イラスト制作の基礎知識、上達の方法、顔や背景の描き方など実践的な記事を取り揃えています。また、イラスト制作におすすめのクリエイター向けPCや周辺機器も紹介しています。