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ドスパラ raytrek GKF1050TGF 評価・レビュー

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ドスパラからクリエイター向けノートPCの新モデルが発売されました。その名も「raytrek GKF1050TGF」。製品名だけだとよくわかりませんが、GTX1050Tiを搭載した15インチのノートPCです。

BTOノートパソコンだと15インチが最も人気があります。raytrek GKF1050TGFがクリエイター向けノートPCとして快適な性能を持っているのか調べてみました。

raytrek GKF1050TGFのスペック

OS CPU
Windows 10 Home 64bit Core i7-7700HQ(4コア/定格2.8GHz/最大3.8GHz)
メモリ グラフィックス
8GB(PC4-19200) GeForce GTX1050Ti 2GB
ストレージ チップセット
250GB M.2 SSD + 1TB HDD インテル HM175 チップセット
光学ドライブ 液晶
DVDスーパーマルチドライブ 15.6インチ液晶(1920×1080)

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一般的なノートPCと比較するとハイスペックなパーツが組み込まれています。CPUはクリエイター向けPCやゲーミングノートPCで人気のCore i7-7700HQ、メモリは標準的ながら最新世代で高速な8GB、そしてCPU内蔵グラフィックスではなくしっかりとGeForce GTX1050Tiのグラフィックボードが採用されています。

グラフィックボードがあるのとないのとではグラフィック性能に雲泥の差が生じます。具体的にはインテルHDグラフィックスに比べて、GTX1050Tiのほうが10倍くらい高性能です。

また、ストレージも優秀です。SSDだけだと容量不足、HDDだけだと速度不足になるのですが、SSD + HDDに組み合わせにすることで高速性を維持しつつ容量不足も解決しているわけです。クリエイター向けPCは速度も容量も大切ですから、理想的な構成と言えます。

raytrek GKF1050TGFの外観

raytrek GKF1050TGFのケース

raytrekではなく「GALLERIA」と表記されています。実はこれraytrekシリーズとして販売していますが、中身はドスパラのゲーミングPCブランドであるGALLERIAシリーズなんです。

「じゃあ、クリエイター向けPCじゃないの?」と疑問が生じるでしょうけどそんなことはありません。もちろんゲーミングPCとしても使えますが、クリエイター向けPCとしてテストした上で販売されていますから、あらゆる制作作業を快適にこなすことが可能になっています。



液晶はノングレアという反射が少ないパネルが採用されています。反射すると色がわかりにくかったり、描きにくかったり、目が疲れやすかったりするんですよね。だから私はデスクトップ用の液晶モニターもノートPCも必ずノングレアを選ぶようにしています。



電源を入れたら起動が完了するまではキーボードが青く光ってました。



起動完了後はレインボーグラデーションに光ります。もちろんキーボードバックライトを消すこともできますし、違う色に設定することもできます。

raytrek GKF1050TGFのインターフェイス、接続端子

キーボードの右奥に3つのボタンがあります。右から順に電源ボタン、ショートカットキー設定ボタン、ファンコントローラーです。ファンコントローラーとはノートPCのケースファンを制御するためのものです。有効にするとケースファンがフル回転して内部を冷やしてくれます。無効にした場合は、通常通り温度や負荷に応じてファンの回転数を管理してくれます。基本的には無効にしたままでOKです。



左側には有線LANポート、USB3.0端子が2個、HDMI映像出力、mini-DisplayPort映像出力、USB3.1端子、マイク入力、ヘッドホン出力があります。

右側にはDVDスーパーマルチドライブ、USB2.0端子、SDカードリーダー、ACアダプター接続端子があります。

raytrek GKF1050TGFの性能を評価

raytrek GKF1050TGFの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。

Photoshopの快適性をテスト

クリエイター向けソフトウェアの代表格はAdobe Photoshopです。Photoshopはお絵描き、写真加工、RAW現像、WEBデザインなど多種多様な使い方ができるので、その快適性を調べてみました。

Photoshopの起動速度

検証内容 秒数
起動速度 5.82秒

PhotoshopをSSDにインストールし、起動速度を計測しました。5秒以内で起動するかと思ったら、少し越えてしまいました。それでも快適なほうです。低スペックノートPCだと10秒以上かかりますからね。

6000 x 4000pxのjpg写真を50枚読み込み

検証内容 秒数
読み込み速度 37.37秒

容量は1つ6MBくらいです。ストレージの読み込み速度が重要かと思っていましたが、それと同じくらいCPU性能が大切みたいです。

1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 1.43秒
保存速度 1.86秒
焦点領域の反映速度 1.96秒

ノートPCのなかではかなり高速な部類です。CPUが低性能だとこんな小さなファイルでも5秒程度かかってしまいます。こういう快適性って作業効率や品質に直結するので本当に大切だと思います。サクサクと作業を進めたいならこれくらい高性能なノートPCを使うべきです。

3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 2.82秒
保存速度 4.97秒
焦点領域の反映速度 4.04秒

ノートPCながらミドルスペックデスクトップと同じくらいサクサクです。ちなみに最近グラフィックボードなしのノートPCを使ったら「焦点領域の反映速度」が15秒以上かかってしまいました。実はグラフィックボードって結構重要なんです。

5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 7.30秒
保存速度 10.85秒
焦点領域の反映速度 5.49秒

正直、ノートPCでこのサイズを扱うのは無理だと思っていました。しかし保存速度が10秒を越えたものの、問題なく使える性能ですよこれは。ノートPCとは思えないほどハイスペックです。

8192px × 8192px、レイヤー数239、解像度350dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 15.34秒
保存速度 58.49秒
焦点領域の反映速度 4.00秒

いよいよ限界に挑戦です。これより大きなファイルを扱うことはほとんどないはずです。さすがにメモリ8GBでは保存が厳しいみたいです。保存に約1分もかかってしまいました。やはり重い作業をするなら32GB以上は欲しいです。

ストレージの速度

raytrek GKF1050TGFには250GB SSDと1TB HDDが搭載されています。SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は560.2MB/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は529.3MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは113.4MB/s、シーケンシャルライトは112.8MB/sです。

非常に優秀なSSDです。数値上はほぼ完璧です。レビューの際に色々な作業を試したところ、すべての動作がサクサクで感激しました。

LuxMark(OpenCL)

LuxMarkのスコアは10249でした。CPU内蔵グラフィックスに比べて4~20倍くらい高性能です。

FurMark(OpenGL)

FurMarkを1920×1080のプリセットで動作させたところ、3427というスコアでした。OpenGLに強いと評判のQuadroシリーズに負けていません。

3DMARK FireStrike

3DMARK FireStrikeは6788でした。多くのPCゲームを遊べる性能だと証明されました。とてつもなく重いゲームをプレイしたいならGTX1060やGTX1070を搭載したモデルを選んだほうがいいです。

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