クリエイター向けPCレビュー
ドスパラ raytrek debut! NUC-S7 評価・レビュー
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小型PCにはスティックPCからスリム型デスクトップまで色々な種類・サイズがあります。なかでも人気なのが手のひらサイズのNUCです。NUCとは「ネクスト・ユニット・オブ・コンピューティング」の略で、インテルが提供するミニPCです。
一般的にNUCは上から見ると正方形です。よく言えばすっきり、悪く言えば無骨なデザインです。でも今回レビューするのはドクロマークが描かれて、形状も正方形(直方体)ではない「raytrek debut! NUC-S7」です。どのような用途に適しているのか評価していきます。
raytrek debut! NUC-S7のスペック
OS | CPU |
---|---|
Windows 10 Home 64bit | Core i7-6770HQ(4コア/2.60GHz) |
メモリ | グラフィックボード |
8GB(PC4-17000) | インテル Iris Pro グラフィックス580(CPU内蔵) |
ストレージ | チップセット |
240GB SSD | 不明 |
光学ドライブ | 電源 |
なし | 専用ACアダプター(19V、65W) |
なんというか液晶モニターのないノートPCみたいな印象です。CPUやメモリはノートPC用のものが採用されています。小型パソコンだと熱が課題になるのでノートPCのパーツを使うのが一般的です。
全体的にミドルスペック相当の性能になっていますが、ストレージ容量が少ないことは注意してください。240GB SSDだけだとさすがに外付けストレージがないと厳しそうです。でもカスタマイズで525GB SSDに変更することもできるので、あらゆる方法で対応可能です。
raytrek debut! NUC-S7の外観
raytrek debut! NUC-S7のケース
ドクロのようなデザインが施されています。まるでゲーミングPCのような格好良さです。アクリルの光沢もいい味出してます。全体の寸法は211(幅)×116(奥行き)×28(高さ)mmです。
裏側には吸気口があります。
raytrek debut! NUC-S7のインターフェイス、接続端子
正面側には電源ボタン、SDカードリーダー、USB3.0端子が2つ、ヘッドホン端子があります。電源ボタンは電源を入れると光ります。
背面側には電源端子、オーディオ端子、LANポート、USB3.0端子が2つ、mini-DisplayPort出力、Thunderbold、HDMI出力があります。小型なのにUSB3.0端子が4つもあるので使い勝手抜群です。
raytrek debut! NUC-S7の性能を評価
raytrek debut! NUC-S7のPhotoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。
Photoshopの快適性をテスト
まずはお絵描きのためにPhotoshopをテストします。Photoshopでいくつかの素材を読み込んだり、フィルターをかけたりしました。バージョンはPhotoshop CC(2017)を使用しています。それぞれの秒数は3回計測した平均値です。
Photoshopの起動速度
検証内容 | 秒数 |
---|---|
起動速度 | 6.70秒 |
SSDだったら高速かな?と予想していましたが5秒以上かかってしまいました。でも4秒程度で起動することもあったのでそこまでストレスは感じません。メモリ16GBにすればもっと早く起動します。
1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 1.89秒 |
保存速度 | 2.42秒 |
焦点領域の反映速度 | 2.47秒 |
おー、ミドルスペックでもこれくらいのキャンバスサイズならサクサクですね。ほとんど一瞬で完了していました。焦点領域の反映速度はメモリ容量やグラフィック性能に依存します。グラフィックボードなしでもここまで高速なのは意外です。
3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 5.23秒 |
保存速度 | 8.74秒 |
焦点領域の反映速度 | 5.92秒 |
どれも5秒以上かかってしまいました。サクサクとは言えませんが、そこまで遅くもありません。このくらいのサイズでお絵描きする人が多いでしょうから、小型PCというメリットを考えるとおすすめできます。
5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 18.6秒 |
保存速度 | 21.4秒 |
焦点領域の反映速度 | 23.1秒 |
本格的にお絵描きする際のキャンバスサイズです。20秒前後かかっています。保存する度に20秒待たされるのはちょっと無理があります。本気でイラストを描きたいならもっとハイスペックなデスクトップをおすすめします。
SSDの速度
raytrek debut! NUC-S7にはAHCI接続のM.2 SSDが搭載されています。HDDは非搭載です。CrystalDiskMarkというソフトでSSDの速度を計測しました。
SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は558MB/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は467MB/sです。シーケンシャルもランダムも高速です。容量不足だと思ったら外付けHDDを別途用意しましょう。
LuxMark(OpenCL)
LuxMarkのスコアは2928でした。CPU内臓グラフィックスの割には高い性能です。でもGeForce GTX1070だと16000を越えるので、PhotoshopやFusionはOpenCLを一部の機能で使っているため、サクサク感を大切にしたいならグラフィックボード搭載モデルのほうがおすすめです。
CINEBENCH R15(OpenGL)
CINEBENCHはOpenGLが82.61fps、CPUが711cbです。
3DMARK FireStrike
3DMARK FireStrikeは1888でした。インテルHDグラフィックス520とかだと600程度しかいかないので、Iris Proの優秀さがわかります。でも3Dオンラインゲームをプレイするには厳しい性能です。ゲームをしたいなら素直にゲーミングPCを選びましょう。
とはいえこれだけ小型なNUCで大抵のことができるのですから凄い時代になったものです。例えばSAIでお絵描きをする分には十分な性能です。デザイン性抜群で小型なパソコンが欲しいなら以下のリンクから詳細をチェックしてください。
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