クリエイター向けPCレビュー
mouse DAIV-DGZ520S1-SH2 評価・レビュー
投稿日: 更新日:
INTEL 第八世代のCPUが続々と登場しています。やはり注目は高性能なCore i7-8700Kです。クリエイター向けPCはゲーミングPC以上にCPUが重要です。ソフトの速度が明らかに変わりますからね。
mouseにはCore i7-8700K + GTX1060というクリエイター向けPCがあったのですが、レビューする前に売り切れてしまいました。だからベンチマークのデータ等だけ軽く紹介しようと思います。
DAIV-DGZ520S1-SH2のスペック
OS | CPU |
---|---|
Windows 10 Home 64bit | Core i7-8700K(6コア/定格3.70GHz/最大4.70GHz) |
メモリ | グラフィックボード |
16GB(PC4-19200) | NVIDIA GeForce GTX1060 3GB |
ストレージ | チップセット |
240GB SSD + 2TB HDD | インテル Z370 チップセット |
光学ドライブ | 電源ユニット |
なし | 500W 80PLUS SILVER |
全体的にハイスペックで、クリエイター向けPCらしいパーツ構成です。ゲームをしないのであればグラフィックボードはGTX1060で十分です。またCPUは最新世代のメインストリームであるCore i7-8700Kがあれば困ることはまずありません。
最近はメモリ16GBが当たり前になっていて、お絵かき用途なら基本的に16GBで大丈夫です。ただし3DCGや解像度の高い写真やイラストを扱うようなプロユースなら32GBや64GBを検討すべきです。とはいえメモリはあとから追加しやすいので、「もう少し快適にしたい」と思ってからでもいいでしょう。
なお、この後継機に該当するのがおそらく「DAIV-DGZ520M4-SH2」です。CPUがワンランク下のCore i7-8700になっています。安くなったのはいいですけど、私ならCPUを最重要に考えたいのでCore i7-8700Kを選びます。
DAIV-DGZ520S1-SH2の外観
DAIV-DGZ520S1-SH2のケース
左から順に正面、上部、背面です。キャスターが付いていないタイプです。DAIVのデスクトップはこれまで散々レビューしてきたので、詳しい話は省略します。
DAIV-DGZ510E1-SH2のインターフェイス、接続端子
正面にはマイク入力端子、ヘッドホン出力端子、USB3.0端子が2つ、電源スイッチがあります。光学ドライブを追加した場合は、この下に搭載されます。メッシュは磁石でくっついているらしく、写真右側の摘みを引っ張ればカポッと取れます。
背面にはマザーボードとGeForce GTX1060の映像出力端子があります。マザーボードのバックパネルはPS2、USB3.0端子が4つ、USB3.1端子が2つ、LANポート、ラインイン、ラインアウト、マイク入力、リアスピーカー、センター・サブウーファー、サイドスピーカーがあります。Z370のマザーボードになってUSB3.1端子が充実しました。
GTX1060はDVI-D、HDMI、DisplayPort x 3の映像出力端子です。
DAIV-DGZ510E1-SH2の内部
左側を開いた様子です。DAIVに限らずmouseのデスクトップはトップフローのCPUクーラーを採用する傾向があります。サイドフローにして冷却性能を高めるのもおすすめです。
グラフィックボードは「MSI GeForce GTX 1060 3GB OC」です。OCはオーバークロックを意味していて、通常版であるFounders Editionよりも高性能です。
DAIV-DGZ520S1-SH2の性能を評価
DAIV-DGZ510E1-SH2ののエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。
エンコード速度をテスト
フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o
略
encoded 17020 frames, 72.83 fps, 6768.28 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 18.60% / x264: 78.72%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 3分53.8秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 3分59.1秒
Core i7-7700よりも劇的に高速になっています。3分台は初めてではないでしょうか。それに72.83fpsというのも優秀です。CPUのソフトウェアエンコードのためにこのデスクトップパソコンを買うのは大正解だと思います。
Photoshopの快適性をテスト
DAIV-DGZ520S1-SH2をお絵かき用パソコンとして見た場合、Photoshopがどれくらい快適に動くかが重要です。他のイラストソフトを使うにしてもPhotoshopが動けば大丈夫です。
そこでいくつかのキャンバスサイズ、レイヤー数のファイルを用意して快適性を比較してみました。速度はそれぞれ3回計測した平均値です。
Photoshopの起動速度
検証内容 | 秒数 |
---|---|
起動速度 | 4.63秒 |
PhotoshopをSSDにインストールし、起動速度を計測しました。Photoshop CC 2018になって重くなった気がします。以前までのバージョンなら3秒台で起動していたはずです。
6000 x 4000pxのjpg写真を50枚読み込み
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 35.31秒 |
Core i7-7700Kよりも速くなりました。
1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 1.01秒 |
保存速度 | 0.93秒 |
焦点領域の反映速度 | 1.61秒 |
素晴らしく高速です。操作した瞬間に完了するレベルです。Core i7-8700Kの影響が大きいですね。
3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 2.29秒 |
保存速度 | 2.90秒 |
焦点領域の反映速度 | 2.96秒 |
5秒どころか3秒以内に収まっています。低スペックPCだとこの時点で5秒を越えます。毎日作業するならこの差は大きいですよ。
5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合
検証内容 | 秒数 |
---|---|
読み込み速度 | 5.20秒 |
保存速度 | 6.66秒 |
焦点領域の反映速度 | 3.71秒 |
そこそこ大きいファイルサイズだと5秒前後になります。最近のカメラを使うとこれくらいの解像度です。ただ、レイヤー数が多いファイルで検証したので1レイヤーならもっと高速です。
ストレージの速度
DAIV-DGZ520S1-SH2には240GB SSDと2TB HDDが搭載されています。CrystalDiskMarkでそれぞれの速度を計測しました。左側がSSD、右側がHDDです。
SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は510.6B/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は269.1MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは210.8MB/s、シーケンシャルライトは205.4MB/sです。
連続書き込み速度はあまり速くありません。500MB/s以上のSSDもあります。
LuxMark(OpenCL)
LuxMarkのスコアは12251でした。GTX1060は12000前後が普通です。
Furmark(OpenGL)
Furmarkは4293でした。クリスタの3D素材を扱うならこれくらいの性能は欲しいです。
3DMARK FireStrike(DirectX 11)
3DMARK FireStrikeは11084でした。GTX1060 3GBとは思えないほど高いスコアです。Core i7-8700KによるPhysics Scoreが伸びたおかげです。クリエイター向けPCとしてゲーミングPCとしておすすめしたい、バランスの取れた素晴らしいデスクトップです。
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