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mouse DAIV-NG4500M1-SH2 評価・レビュー

投稿日: 更新日:

「クリエイター向けPCにはどんなグラフィックボードを搭載すべきか」という問題はなかなか難しいものがあります。CADやDTPならQuadro、3DCG編集やゲーム制作なら高性能なGeForceです。

ではお絵描きや動画編集ならどうでしょうか。実は気軽に使うだけならGTX1050のような安いグラフィックボードで十分です。mouseには「動画編集用」と銘打ったGTX1050搭載のクリエイター向けノートPCがあります。

DAIV-NG4500M1-SH2のスペック

OS CPU
Windows 10 Home 64bit Core i7-7700HQ(4コア/定格2.8GHz/最大3.8GHz)
メモリ グラフィックス
16GB(PC4-19200) GeForce GTX1050 2GB
ストレージ チップセット
256GB M.2 SSD + 1TB HDD インテル HM175 チップセット
光学ドライブ 液晶
非搭載 14型フルHD液晶(1920×1080)

DAIV-NG4500M1-SH2の価格を見る

CPUは定番のCore i7-7700HQ、メモリはクリエイター向けなら16GBは欲しい、グラフィックボードはGTX1050とバランス良くまとまっています。さすがはクリエイター向けPCブランドのDAIVです。まさに「ちょうどいい」を実現しています。

ゲームもするならGTX1060以上にすべきところですが、簡単な動画編集やお絵描きくらいならGTX1050のほうが安くておすすめです。また、15インチよりも一回り小型な14インチなので、より一層持ち運びに便利です。

特にカスタマイズすべきところはありません。もうちょっとスペックアップしたいなら、まずはSSDの容量を増やすのがおすすめです。次に検討するのがメモリ容量でしょうか。

DAIV-NG4500M1-SH2の外観

DAIV-NG4500M1-SH2のケース

mouseブランドよりもスタイリッシュな形状になっているように感じます。



14インチのせいでしょうか。テンキーがありません。もしもショートカットでテンキーを多様するようなら別のノートPCを選んだほうがいいです。あるいは外付けテンキーを用意するという手もありますね。持ち運びやすさを優先するならこれがおすすめです。

DAIV-NG4500M1-SH2のインターフェイス、接続端子

中央奥に電源ボタンがあります。起動していると青く光ります。



左と右から見た様子です。左側にはmini-DiplayPort出力が2個、HDMI出力、USB3.0端子、USB3.1 Type-C端子、マイク入力、ヘッドション出力、S/PDIFがあります。映像出力端子が多いので、2画面や3画面で作業できます。

右側にはマルチカードリーダー、USB3.0端子が2個、LANポート、ケンジントンロックがあります。



後ろにACアダプターを接続する電源端子があります。

DAIV-NG4500M1-SH2の性能を評価

DAIV-NG4500M1-SH2のエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。

エンコード速度をテスト

フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。

auo [info]: x264guiEx 2.52 / Windows 10 x64 (16299) / Intel Core i7-7700HQ @ 2.80GHz [TB: 3.58GHz] (4C/8T)
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o

encoded 17020 frames, 44.27 fps, 6652.99 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 13.97% / x264: 82.43%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 6分24.6秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 6分34.5秒

ということでエンコードにかかった時間は「6分34秒」でした。Core i7-7700搭載デスクトップだとあと1分早くエンコードが完了します。でもノートなら十分高速ですよね。それに安いですし。mouseが動画編集用だと宣伝しているのも納得の性能です。

Photoshopの快適性をテスト

クリエイター向けソフトウェアの代表格はAdobe Photoshopです。Photoshopはお絵描き、写真加工、RAW現像、WEBデザインなど多種多様な使い方ができるので、その快適性を調べてみました。

Photoshopの起動速度

検証内容 秒数
起動速度 6.08秒

PhotoshopをSSDにインストールし、起動速度を計測しました。平均で6秒以上かかってしまいました。ノート用PCのCore i7-7700HQなので仕方がないかもしれません。

6000 x 4000pxのjpg写真を50枚読み込み

検証内容 秒数
読み込み速度 35.31秒

写真の読み込みは思ったよりも高速でした。Core i7-7700K搭載デスクトップなら27秒で完了します。

1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 1.64秒
保存速度 1.31秒
焦点領域の反映速度 1.92秒

格安ノートPCとしては大健闘です。性能が低いパソコンだとこの2倍以上かかるので、Photoshopに触るならこれくらいのスペックは欲しいところです。

3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 3.09秒
保存速度 3.64秒
焦点領域の反映速度 4.15秒

5秒以内なら不満は一切ありません。サクサク使えます。Photoshop 2018になって保存の処理が速くなったのも関連しているかもしれません。

5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 7.47秒
保存速度 8.79秒
焦点領域の反映速度 5.4秒

写真加工するならこれくらいの解像度は当たり前です。ただ、レイヤー数が多いせいか5秒以上かかってしまいました。それでも思ったより高速です。少し前まで10秒以上かかるパソコンが多かったんですよ。だから最新パーツが搭載されているパソコンを選ぶのってとても大切です。

ストレージの速度

DAIV-NG4500M1-SH2には256GB SSDと1TB HDDが搭載されています。SSDのシーケンシャルリード(連続読み込み速度)は556.6MB/s、シーケンシャルライト(連続書き込み速度)は338.9MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは133.4MB/s、シーケンシャルライトは121.8MB/sです。

SSDの読み込み速度が素晴らしいです。SATAのほぼ限界値ですね。よく使うソフトウェアはどんどんSSDにインストールすべきですから、SSDの容量は多いほうが快適に使えます。

LuxMark(OpenCL)

LuxMarkのスコアは7793でした。GTX1050だと8000前後になることが多いです。GTX1060なら12000前後です。

FurMark(OpenGL)

FurMarkを1920×1080のプリセットで動作させたところ、2992というスコアでした。CADには性能が足りないと思います。

3DMARK FireStrike(DirectX 11)

3DMARK FireStrikeは5537でした。ゲーミングノートPC基準値の半分くらいしかありません。実際GTX1050だとプレイできるゲームはかなり限られてしまいます。ゲーム用途でノートPCを買うならせめてGTX1060にしたほうがいいです。

ただ入門向けのクリエイター向けノートPCとしては安い割にとても優秀なので、これから動画編集やお絵描きを初めてみようと思っている方におすすめしたいです。

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