新Apple Pencilをプロ漫画家が実際に試し描きした評価・感想

投稿日：2018.11.27　更新日：2018.11.15

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新しいiPad Proの発表とあわせて話題を読んでいる新Apple Pencil。充電がくっつけるだけ!とか、ジェスチャー機能がついた!とか、いろいろと言われていますが、やはり描き味が向上しているかどうかも気になりますよね。今回はプロ漫画家が実際に店頭で試し描きして来た正直な感想をお話ししちゃいます。

視差や遅延がさらに無くなって紙の描き心地により近くなった

まず一番に感じたのが描き心地の良さでした。最初はなぜこんなに描き心地が良く感じるかわからなかったのですが、注意深く比較してみて視差や遅延がより無くなっている事に気付きました。

「iPad proでイラストや漫画を描くなら揃えておきたいおすすめアクセサリー」でも紹介した、旧Apple Pencilも視差は無かったですし、遅延もメモ帳やProcreateといった軽めのお絵かきアプリでは殆ど感じませんでした。それでも目では確認出来ないくらい極々僅かな遅延が、紙で描く感覚との大きな差をつくっていたんです。

新Apple Pencilはそこがさらに無くなった事で、紙に描く感覚により一層近くなっていました。素早くペンを動かしても殆ど遅れなくついてきてくれるのでとても気持ちよかったです。

ペーパーライクフィルムが無くてもペン先が引っ掛かるようになった

新Apple Pencilの描き味は、デジタル特有のツルツルとした感覚が減って程よい摩擦がありました。試しに旧Apple Pencilで新iPadProの画面にペンを走らせたら相変わらずツルツルとしていたので、これは新Apple Pencilのペン先の素材によるものみたいです。

これならペン先の消耗覚悟でペーパーライクフィルムやアンチグレアフィルムを貼らなくても使えそうです。紙のようなザラザラとした引っかかりでなくゴムのようなギュッギュッとした引っかかりなので好みは分かれるかもしれませんが、何も貼っていない旧型と比べて描き味は間違いなく良くなっていました。

角っとなってるところが意外と持ちやすい

ペンも旧型と比べ持ちやすかったです。実際に触る前は、充電のために角っとなっている部分が邪魔になりそうと思っていましたが、逆にこの部分が指にフィットして安定感がありました。

鉛筆を持つ感覚が好きな人は新Apple Pencilは持ちやすく感じるのでは無いでしょうか。ですが太めのペンが好みでグリップをつけて使っていた人はグリップがつけられなくなり不便に感じるかもしれませんね。

新Apple Pencilで描いてみた正直な感想

触ってみる前は、充電方式の変更やダブルタップでツール切り替えの機能が追加されたくらいでそこまで違いは無いだろうと思っていました。実際に触ってみて思っていた以上に描き味が向上していて感動しました。普通にメモを取ったり、ササッと試し描きする程度なら気にならない差ですが、ガッツリと絵を描くときにこの僅かな差が大きなストレスの差になるでしょう。

旧iPad Pro+Apple Pencilから買い換えたいと思えるほど魅力があるのかと言えば正直無いです。iPad Proのメモリが8GB以上になったら買い換えを考えますが、最上位モデルでも6GBとスペックが中途半端で、クリスタやもうすぐ発表されるiOS版Photoshopがサクサク動くかと言われると微妙だからです。

ですがこれから新たにiPad Proを買うのであれば断トツで新型がおすすめです。さらに紙に描く感覚に近付いた新Apple Pencil、是非触ってみてくださいね。iPad Proを使った感想は「iPadProと液タブを3ヶ月使い続けて比較した結果」の記事で紹介しています。