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iPad Proの2020年モデルが2020年3月25日に発売されました。2018年モデルとどう変わったの?漫画やイラスト描き的には買いなのか?プロ漫画家の視点から徹底検証です。
iPad Proで漫画やイラストを描くのに1番気になるのが書き味ですよね。2020年新型iPad Proは2018年モデルと比べて進化はしているのでしょうか。
描き味は、2020年新型iPad Proは2018年モデルと比べてしまうと大きく進化はしていません。2018年モデルからの買い替えを検討しているなら変化の無さにガッカリしてしまうでしょう。
ですが、2018年モデルはApple Pencilの進化や速度の向上による遅延の減少で2017年モデルと比べると描き味が大幅にアップしています。
2015年モデル、2017年モデルを使っている人は2020年新型iPad Proの書き味に感激するでしょう。
iPad Proの2018年モデルでも、大きな3D素材の操作や大量のレイヤーの操作、漫画ファイルで大漁のページを開いての操作等、クリスタで重たい動作をすると遅延が発生していました。
こちらが改善されているなら2018年モデルを使用している人は今すぐ買い替えたいところでしょうが、残念ながら2018年モデルと比較すると2020年新型iPad Proでもそこは変わらずです。
とはいえ、2015年モデル、2017年モデルと比べると、だいぶ動きはサクサクです。多くのプロ漫画家やイラストレーターが仕事で使用しているほどですから作業は滞りなく行えます。古い機種やPro以外のiPadを使っていた人、新規購入を検討している人は大いに期待して良いでしょう。
CPU性能は2018年モデルと比べて2020年新型iPad Proは大きな進化は見られませんが、グラフィックの性能は少しだけ上がっています。
恐らくはAR機能を使った様々なコンテンツに対応するためだと思われます。画面上のカラーイラストに大きな変化をもたらすようなものではありませんが、3Dの描写は変わってきます。
3D素材を多用してページが3Dレイヤーでいっぱいになる人、3Dを自作して背景や小物にあてている人には嬉しい進化になるかもしれません。
2018年モデルからの大きな進化はカメラ機能です。2020年新型iPad Proは超広角レンズが内蔵されて性能も大幅にアップ。カメラを向けるだけで物の大きさを正確に測れる機能もより精密になりました。
超広角な写真を撮って背景に使用したり。ドアや窓、家具のサイズを測って背景に活用したり。3Dでキャラを自作してARとして出現させて写真を撮り、背景と人物のアタリを一気に済ませたり。
そんな応用術がいろいろ使えそうで期待は膨らみます。が、iPad Proはでかいのでなかなかそれで写真を撮る気にはなれないかと思います。あまり決定打にはなりませんね。
2020年新型iPad Proの目玉といえば新しいMagic Keyboard。トラックパッドも付いて、角度調整も細かくできるようになり、ノートパソコンからの買い替えを検討している人はこのMagic Keyboardに期待する人も多いでしょう。
ですが漫画やイラストを描くのをメインに使うとなると、このMagic Keyboardはそこまで魅力的とは言えません。
漫画やイラストを描くのにキーボードにショートカットキーを割り振っている人は多いですが、その場合キーボードを利き手と反対側にズラして置いた方が操作しやすいですよね。Magic Keyboardだとキーボードが取り外しできないので、ショートカットキーが操作し辛くなります。
また、このあたりは実機が無いので何とも言えませんが、角度調整の部分が弱々しそうで、ペンでゴリゴリと描くときにやり辛そうというのもあります。
トラックパッドは2020年新型iPad ProでなくてもOSを最新バージョンにアップデートすれば接続できますから、新型のMagic Keyboardは漫画やイラストを描くのが目的ならあまり必要はないでしょう。
2018年モデルと比べてしまうと2020年新型iPad Proは漫画やイラストを描く人にとってあまり変化の無いものとなるでしょう。
ですがその分、価格が大幅に安くなっています。
2018年モデルのiPad Proは256GBが10万6800円〜だったのに対して、2020年新型iPad Proは256GBで9万5800円〜と、1万円以上も安くなっているんです。
それでいてカメラの性能はアップしていますし、3Dの描写も向上しているのですから、かなりコスパの良い機種となっています。
2018年モデルのiPad Proと比べてしまうとあまり原価の無い2020年新型iPad Pro。
ですが2015年モデル、2017年モデルを使用している人にとっては、描き心地も描写速度も大進化した2018年モデルと同等のものが安く手に入るのですから、これは買いだと言えます。
iPad Proの新規購入を検討している人にも強くおすすめできる機種です。
今はプロ漫画家やイラストレーターでもiPad Proを仕事で使っている人がかなり増えています。今では仕事の大半をiPad Proでしているという漫画家も私の周りにいますよ。
iPad Proはアナログのような気軽さとデジタルの利便性の両方を持ち合わせた名機種なので、デジタルへの切り替えを検討中のプロの方にも強くおすすめできるコスパ最強機種です。
素晴らしい描き心地が安価で手に入る2020年新型iPad Pro、是非手に入れてくださいね。
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