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ドスパラ raytrek-V XV-X 評価・レビュー

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INTELCPUがCoffee Lakeになって6コア・12スレッドが当たり前の時代になりました。でもその前の7000番代では4コア・8スレッドが標準だったため、6コア以上は高級でした。

では6コア・12スレッドのCore i7-8700やCore i7-8700Kと、少し古いCore i7-7800Xとではどのような違いがあるのでしょうか。ドスパラにCore i7-7800Xを搭載したクエ入りター向けPC「raytrek-V XV-X」があったのでレビューしてみます。

raytrek-V XV-Xのスペック

OS CPU
Windows 10 Home 64bit Core i7-7800X(6コア/定格3.50GHz/最大4.00GHz)
メモリ グラフィックボード
32GB(PC4-21300) GeForce GTX1070Ti 8GB
ストレージ チップセット
500GB SSD + 3TB HDD INTEL X299 チップセット
光学ドライブ 電源
DVDスーパーマルチドライブ Enhance 800W 静音電源 (80PLUS GOLD / EPS-1780GA1)

raytrek-V XV-Xの価格を見る

同じ6コア・12スレッドCPUを比較すると、Core i7-7800Xの動作周波数は定格3.5GHz・最大4.0GHzです。そして対抗馬のCore i7-8700が定格3.2GHz・最大4.6GHz、Core i7-8700Kが定格3.7GHz・最大4.7GHzです。

定格クロックだけを見るなら、Core i7-8700K > Core i7-7800X > Core i7-8700の順番です。最大クロックはCore i7-8700K > Core i7-8700 > Core i7-7800Xの順番です。

また、Core i7-7800XのTDPは140Wもあり、消費電力が多く大容量の電源ユニットが求められます。となると基本的にはCore i7-8700やCore i7-8700Kのほうがおすすめです。例えば「raytrek-V ZT」はスペックも価格もちょうどいいクリエイター向けPCです。

raytrek-V XV-Xの外観と内部

raytrek-V XV-Xのケース

raytrekシリーズではおなじみのPCケースです。今のところraytrek専用PCケースはこのミドルタワーだけです。



左側2つのメッシュから吸気します。パーツの温度は高くなっていなかったので、ケースファンを追加しなくても大丈夫です。



ストレージの増設や交換をするためには右側を開けることになります。

raytrek-V XV-Xのインターフェイス、接続端子

前面にはUSB3.0端子が2個、SDカードリーダー、マイク入力、ヘッドホン出力、電源ボタン、リセットボタンがあります。一番上にはDVDスーパーマルチドライブが設置されています。



後ろ側にはマザーボードとグラフィックボードの接続端子があります。マザーボードのはUSB3.1端子、USB3.1 Type-C端子、USB3.0端子が4個、USB2.0端子が2個、有線LANポート、USB BIOS Flashback、SPFif OUT、REAR、C/SUB、マイク入力、ライン出力、ライン入力です。

GeForce GTX1070TiにはDisplayPortが3個、HDMI、DVI-Dが備わっています。マザーボード側に映像出力端子がなくて、初心者には嬉しい構成です。グラボではなくマザボとモニターを接続してしまうパソコン初心者は意外と多いです。

raytrek-V XV-Xの内部

マザーボードはPRIME X299-Aで、メモリスロットは8個もあります。最大128GBまで増設できます。

raytrek-V XV-Xの性能を評価

raytrek-V XV-Xのエンコード速度、Photoshopの快適性、ストレージ速度、3Dの性能を計測しました。

エンコード速度をテスト

フルHD 60fps 4分43秒の動画をx264guiExでフルHD 60fpsに再変換する形です。詳しい情報は以下のとおりです。

auo [info]: x264guiEx 2.52 / Windows 10 x64 (15063) / Intel Core i7-7800X @ 3.50GHz [TB: 3.99GHz] (6C/12T)
auo [info]: converting YUY2 -> nv12p, using AVX AVX2
auo [info]: x264 version: 0.152.2851 ba24899 –bit-depth=8 –chroma-format=all
auo [info]: x264 options…
–crf 23 –frames 17020 –input-res 1920×1080 –input-csp nv12 –fps 60/1 -o

encoded 17020 frames, 70.88 fps, 6767.98 kb/s
auo [info]: CPU使用率: Aviutl: 15.29% / x264: 81.98%
auo [info]: x264エンコード時間 : 0時間 4分 0.3秒
auo [info]: qaac (v2.64) で音声エンコードを行います。 ABR (AAC) ビットレート指定, 128kbps
auo [info]: L-SMASH muxer (r1453) でmuxを行います。映像: on, 音声: on, tc:off, chap:off, 拡張モード:なし
auo [info]: 総エンコード時間 : 0時間 4分 7.2秒

総エンコード時間は4分7秒でした。Core i7-8700搭載パソコンと同じくらいの速度です。もっとエンコードを高速にしたいなら、スレッド数の多いパソコンを選びましょう。例えば「raytrek LC-X P2」が爆速でおすすめです。

Photoshopの快適性をテスト

Photoshopでお絵描きや写真編集することを想定して、性能を検証しました。

Photoshopの起動速度

検証内容 秒数
起動速度 4.67秒

メモリ32GBなのでもっと早く起動するかと思いました。でも4秒台なら十分高速です。

写真を50枚読み込み

検証内容 秒数
読み込み速度 36.60秒

6000 x 4000pxの写真を50枚開いて、読み込みが完了するまでの速度を計測しました。写真読み込みも思ったより時間がかかりました。うーん、別に悪くはないんですけど、全体のスペックを考慮するともう少し高速になると予想していました。

1500px × 900px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 1.59秒
保存速度 1.37秒
焦点領域の反映速度 1.83秒

平均的な速度です。

3000px × 1800px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 3.32秒
保存速度 3.51秒
焦点領域の反映速度 3.57秒

これはトップクラスに高速です。巨大なファイルになってくると高性能CPUの威力が発揮されます。

5000px × 3000px、レイヤー数239、解像度120dpiの場合

検証内容 秒数
読み込み速度 6.87秒
保存速度 8.54秒
焦点領域の反映速度 4.61秒

性能が低いパソコンを使うと保存のたびに10秒以上かかってしまいます。そんなの無駄な時間でしかありませんよね。作業効率を高めるためにも良いパーツを搭載したパソコンを使うべきです。

ストレージの速度

raytrek-V XV-Xには500GB SSDと3TB HDDが搭載されています。CrystalDiskMarkというソフトでSSDとHDDの速度を計測しました。左側がSSD、右側がHDDです。

SSDのシーケンシャルリードは531.2MB/s、シーケンシャルライトは484.7MB/sです。HDDのシーケンシャルリードは175.9MB/s、シーケンシャルライトは154.5MB/sです。SSDの書き込み速度は優秀です。でもランダムリードがちょっと遅いですね。

LuxMark(OpenCL)

LuxMarkは16621でした。GeForce GTX1060より約35%高い数値です。

FurMark(OpenGL)

OpenGL用ベンチマークのFurMarkのスコアは5808でした。GTX1070Tiは高性能なだけでなくコスパも良いのでとてもおすすめです。

3DMARK FireStrike(DirectX11)

3DMARK FireStrikeは15794でした。非常に重いゲームも遊べる性能です。GTX1080Tiには及ばないものの、価格面ではとても書いやすいですから、実は今GTX1070Ti搭載パソコンが一番人気です。

クリエイター向けPCとして優れているのはもちろん、ゲーミングPCとしても活用できます。ただし個人的にはCore i7-8700 + GTX1070Tiのほうがおすすめですね。

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