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基本のデッサン手法を使った犬の描き方

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犬などの動物を描くときに写真などで見たとおりに描いたのになんだか変に見えたり立体感が感じられないイラストになったことありませんか?それは動物の輪郭だけを見てそれを模写しようとしているからです。


輪郭だけで模写するとこんなイラストになったりします。犬とはわかりますがなんだか不自然さがぬぐえませんよね。どうやったら立体感や躍動感を持たせることが出来るのでしょうか?

簡単なデッサンを使って立体感のある犬を描く

先ほどの不自然な犬をデッサンの手法を使って描いてみます。描いてみるとわかりますが、輪郭だけを見て描いたイラストとは比べものにならないほど立体感を出すことができるのです。座っているイラストなので躍動感などは出さなくて良いのも初心者向けです。


まず身体全体の大きさをどれくらいにするか考えます。身体全体を包む楕円を描いてみましょう。


頭の位置を大まかに把握するために丸を描きます。犬種によって頭の位置は変わりますが、今回は足が短いコーギー種を描くので、身体に対して頭をやや大きめにしています。


胸を丸くかいてから頭と胸を繋ぐ首や胴体と腰を描きます。


大まかに描いた犬の原型のレイヤーの透明度を下げて身体の中にある骨組みを描いていきます。


骨組みを元に前足や後足を描き足し、座っている姿勢を捉えます。


顔の部分などの形を描き進めていきます。写真を見ながら描くとさらに良いです。

このようにデッサン形式で描き進めていくと、輪郭だけで描き進めていたイラストより「犬っぽさ」が出ます。途中、犬の骨組みを描くシーンがありましたが、骨格を理解しているのとしていないのとでは出来上がりが一回り以上変わってきます。

とはいっても犬の骨格全部を把握するのは難しいですし面倒なのでこれも人を描く時と同じように簡易的なモデルを作ってしまいましょう。これを覚えておくだけで動かし方の幅がぐっと広がって躍動感が出るようになります。また、モデルに沿って描けば犬自体も描きやすくなるというメリットがあります。

簡易的なモデルを作ってみましょう。

犬のデッサンモデルを作ってみよう

動物と一口に言っても種類が多いので、まずは犬から覚えていきましょう。デッサンモデルといっても難しいことはありません。人間キャラの時と同じように簡略化させる方法を使えば良いだけです。

前足と後ろ足の付き方を考える

犬は四足歩行なので前足と後ろ足が胴体にくっついています。ここの部分をおおざっぱに描くとなんだかおかしな犬になってしまいます。


棒立ちみたいなギクシャクした犬ですよね。


この犬が歩くとこんな感じになります。カクカクしているように見えませんか?


こういう風に描く人の簡略化した犬を描いてみるとこんな感じです。なぜ不自然に見えるのかというと身体と前足、後ろ足を円筒(胴体)に突き刺さった棒のように考えているからです。


これを正しくしてあげるとこうなります。一気に犬の足のしなやかさが出たように感じませんか?犬の足は胴体の側面に張り付いたような形をしていて、関節の部分で決まった方向に曲がっています。


この犬を歩かせてみると自然な感じになりました。関節はそれぞれの骨の形から曲がる方向と範囲が決まっているので、自然な向きに描くようにしましょう。ちなみに前後から見ても、前足・後ろ足は決まった方向にわずかに曲がっています。

これを元に犬のデッサンモデルを作ってみましょう。身体を動かそうとするとき、まず筋肉が伸び縮みして関節を動かします。動物の滑らかな動きを表現するためには関節の位置と動き方を知っておく必要があります。ですが、骨格ごと把握しても難しいので、簡略化して覚えましょう。


犬のデッサンモデルはこのような感じです。ちなみに各部位は


このような名称になっています。どこの骨がどう動くのかを覚えておきます。


ちなみに骨格のデッサンモデルに加えて、楕円を利用した筋肉のデッサンモデルを作っておくとより一層動物の動きが捉えやすくなります。


筋肉のモデルと言っても筋肉の部位で覚えるのではなくどこの場所がどの位置に該当するのかを覚えるだけで構いません。


骨格のデッサンモデルから犬の全体像を描くと動きを捉えるときに便利になります。


筋肉のデッサンモデルから犬の全体像を描くと立体感をつかみやすくなります。この両モデルは別々にしても組み合わせても使うことが出来ます。

次はこのモデルを使った動かし方を解説していきます。

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