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色選びのコツ【暖色・寒色・同一色・無彩色】

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色を組み合わせることで、心理的あるいは視覚的な効果を出すことが出来る色には、一定の規則があります。今回は配色の規則について見ていきます。

暖色の配色

暖色とは

色相環で赤や赤に近い色合いを「暖色」と呼びます。暖色系統の色の内、彩度の高い色味では、暖かさや情熱・興奮・革命・活力など、力強い印象を人に与える事が出来ます。彩度が低い暖色の場合は、優しさや暖かさ、穏やかさを感じさせる効果があります。また暖色系統の色には食品をよりおいしそうに見せたり、購買意欲を高める効果があると言われています。


ハンバーガーの画像も背景の色を変えるだけで、与える印象が変わってきますよね。食品の中でも日や熱を使って調理したものは、暖色系の配色の中にある方がおいしそうに見えるのです。

暖色の配色ポイント

暖色の配色では、基本的に同系色の組み合わせが基本となります。

暖色から外れた色を多用してしまうと、暖色のイメージは弱くなってしまいます。暖色配色のベースとなる色は、純色の赤です。ここに同じ色相で明度と彩度を変化させた色を組み合わせると、モノトーン配色が、色相の近似色を取り入れることで近似色配色ができあがります。

単調になりすぎる場合には、明度や彩度の変化を大きくつけたり、無彩色を追加すると良い塩梅になります。

バランスの良い配色を目指すのであれば、同系色以外の色の彩度を抑えた色を使うことで、異なる色相を取り入れる事も可能になります。

暖色のイメージをキープした状態で、カラフルな彩りの印象を与えることができます。ポイントカラーとして強い寒色を持ってくるのもなかなか面白いです。ただしその場合、たくさん使いすぎると暖色としての機能を失ってしまうので、使う寒色は使用面積を少量に抑えるように気をつけましょう。

色相環で赤を中心とした色相を「暖色」と呼びます。黄色や紫でも、赤みの強いものは暖色系統の色と言えます。

暖色のカラーチャート

寒色の配色

寒色とは

色相環で青や青に近い色合いを「寒色」と呼びます。暖色の強さは情熱的なものですが、寒色系統の彩度の高い色には知的・清潔感・寒いなどのイメージを感じることが出来ます。明度の高い寒色には、清潔感に加えて優しさや親しみやすさも感じられます。

寒色は暖色系統の色に比べて誘目性が低いため、寒色を使う場合は使用する面積を大きくする、明度差を強調してメリハリを付ける、ポイントカラーに赤や暖色系の色を少しだけ追加する、といった工夫が必要になります。

寒色の配色ポイント

寒色の配色は、基本的に同系色の組み合わせになります。中心となるのは、純色の青です。この基本色に近い色相を合わせ、そこからバリエーションを作ります。

同じ色相のままで、明度や彩度に変化を付けることもできます。無彩色や無彩色に近い低彩度の色を加えるのも、寒色のイメージを壊さずにバリエーションを得る方法の一つです。同系色の組み合わせはどうしても単調になりがちです。アクセントとして少量の補色関係の色を加えたり、暖色を取り入れる事で華やかな印章に仕上げることが出来ます。

色相環の青を中心とした色相を「寒色」と呼びます。緑や紫でも、青みが強いものは寒色と同系統の色に分類されます。

同一色相配色

例えば青と一口に言っても、藍色のような青やスカイブルーの青など、様々なバリエーションがあります。また白・黒・グレーなどの無彩色もどんな色相に含まれる「色」として考えることが出来ます。同一色相配色は、それだけで全体の調和が取れる配色のテクニックで、なおかつ使用する色のイメージを強く印象を与えることが出来ます。

同一色相配色のポイント

同一色相配色は、調和の取りやすい配色テクニックですが、その反面単調で寂しい印象にもなりやすいです。ポイントは基本の色を決めたらその同一色のバリエーションをなるべく豊富に用意して、その中から使う色を厳選することです。そのためには、色の微妙な変化を読み取る目が重要になってきます。同じ色相でも明度や彩度の変化を大きくすれば、メリハリを感じさせることができます。

間延びして感じられる場合には、白黒グレーといった無彩色を多用すれば、全体の印象を引き締めることが出来ます。ごく少量のアクセントカラーとして、近似色や補色に近い関係の色を加えるのも良いです。

無彩色配色

無彩色配色とは

赤や青、黄色といった「色味」が全くない、白から黒へのグレーの階調だけを用いた配色が無彩色配色です。無彩色は移植はいわゆる「グレースケール」と呼ばれるもので、皇室で無機的な印象を与えやすいです。しかし、単調な色の中に豊かな階調を持たせることで柔らかさやほのかな色を表現することも出来るのが無彩色配色です。また無彩色配色では、どのような構成であっても配色上の破綻をきたすことがないのも特徴です。

無彩色配色のポイント

色のない中にも豊かな階調を感じさせることの出来る無彩色配色ですが、一歩間違えると単調で埋没したイメージにもなってしまいます。無彩色配色をうまく使うための方法の一つは、微妙な明暗を使い分けることです。人の目は意外と明暗を見分けるのに優れているため、少しの変化をつけるだけでも印象がガラッと変わります。

二つ目は、白と黒を大胆に用いる方法です。明暗のコントラストを大きくハッキリさせることで、この方法だとどんな人にも認識しやすくなります。他にも、アクセントカラーを少し使う方法や、無彩色にほんのわずかな色味を追加する方法などもあります。

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